ファッションモデルの道端ジェシカ容疑者(38)が、20日までに麻薬特例法違反の疑いで、40代の知人の男と警視庁に逮捕された。捜査関係者によると、逮捕容疑は都内のホテルの部屋で合成麻薬MDMAを所持した疑い。2人とも容疑を否認しているという。“道端3姉妹”の次女としてカリスマ的な人気を誇った道端容疑者だが、近年はハワイを拠点に生活していた。

捜査関係者などによると、海外から成田空港に到着した荷物にMDMAが隠されているのを税関職員が発見。送り先の都内のホテルに荷物が届いた際に警視庁の捜査員が踏み込み、室内にいた道端容疑者と知人の男を逮捕した。関係者によると、荷物の発送元は米国からとみられ、知人の男宛てだったという。

道端容疑者は美人モデル3姉妹の次女で、姉は道端カレン(43)、妹は道端アンジェリカ(37)。私生活では英国人F1ドライバーのジェンソン・バトンと08年から交際し、14年12月29日に結婚するも、その後わずか1年で離婚。17年10月にはインスタグラムで出産を公表し、昨年出演したテレビ番組では、パートナーの男性と長女の3人でハワイで生活する様子を披露していた。この日、姉のカレンはインスタグラムで「このたびは妹夫婦がお騒がせしており申し訳ございません」としており、今回逮捕された知人の男は、道端容疑者のパートナーの可能性があるとみられる。

最近は日本での主立った芸能活動もなかったとみられるが、道端容疑者のSNSでは、スピリチュアルに傾倒するような様子がつづられていた。今年1月5日、自身のインスタグラムの投稿を全削除し「やっとやりたかったインスタグラムのリセット。これからは私が今一番興味あるヒーリングを中心にアップしていきたいと思います」。

また、直近の2月27日の投稿では「南米のアマゾンに生息するカエルの毒を体に入れることによって強烈なデトックス反応を起こす」という「カンボ蛙治療」について言及。「毒と言えども、人間にとっては素晴らしいメディスン。このメディスンが体のあらゆる部分をスキャニングし、ヒーリングが必要な所を探してくれます。それは肉体だけでなく、エネルギーフィールドやオーラ、チャクラのブロックまでもクリアにしてくれる素晴らしい味方です」と精神世界に没頭しているような内容だった。

所属事務所は「現在、直接、道端本人とは連絡を取ることができず、事実確認のための情報を収集している状況です」。カレンも「今でも信じられず動揺しております。妹ともまだ何も話せておらず、何かの間違えであって欲しいと言う思いはあります」とつづるほどの突然の逮捕劇。ともに容疑は否認しているというが、今後の捜査の行方に注目が集まる。

◆道端(みちばた)ジェシカ 1984年(昭59)10月21日、福井県生まれ。父の両親はスペイン系アルゼンチン人とイタリア人。母が日本人。姉のカレン、妹のアンジェリカもモデル。13歳からファッションモデルの仕事をスタートし、07年にサマンサタバサのモデル兼デザイナー、10年に桂由美のモデルでパリコレ参加。11年にタグホイヤーのワールドブランド・ミューズ。14年12月に元F1ドライバーのジェンソン・バトンと結婚も、1年後に離婚。173センチ。血液型O。

■MDMAとは

MDMAは「セックスドラッグ」などと呼ばれる側面を持つ薬物として知られる。覚醒剤に似た化学構造を持つ合成麻薬の一種で、恍惚(こうこつ)状態を意味する「エクスタシー」などの俗称がある。日本では1989年に麻薬指定された。海外から密輸された錠剤やカプセルなどが出回っており、近年も押収が目立っている。

興奮作用や幻覚作用などがあるとされ、薬物に詳しい捜査関係者は「服用すると体が火照ったり、他者との一体感や集団的な高揚感を得ることもある。そのためパーティーやセックス時に乱用される例が散見され『セックスドラッグ』の1つと言えます。赤や黄色などカラフルなタブレット菓子のような錠剤が出回っており、安易に手を出す若者もいる」と解説した。ただ、使用は危険。精神錯乱、内臓機能障害、ショック症状による死亡などが起きることがあるとされる。