ハロー!プロジェクトのアイドルグループ、つばきファクトリー浅倉樹々(きき=22)が2日、千葉・幕張メッセで行われた「『Hello! Projectひなフェス 2023』つばきファクトリープレミアム~浅倉樹々卒業スペシャル~」でグループ及びハロプロを卒業した。

14年にハロプロ研修生に加入した浅倉は、約9年間のアイドル活動に終止符を打った。ハロプロきっての王道アイドルは、セレモニーには、ネービーとメンバーカラーのライトピンクがちりばめられたドレスで登場。用意した手紙を涙ぐみながら読み上げ、ファンに感謝を伝えた。

浅倉は、以前から興味のあった動物専門学校に通うため、グループを卒業を決意。今後は学業と芸能活動の両立を目指し、ソロで活動していく。

【以下手紙全文】

応援してくださる皆さんへ

同期の仲間や先輩方を見送ってきた立場から今、自分が旅立つことになって、気付いたらその瞬間が訪れていること、びっくりしています。うまくまとまっているかは分かりませんが想いをお手紙に書いたので読ませていただきます。

まず、卒業ライブと題した演目で行える事、すごく感謝しています。ひなフェスのステージをお借りして、12人のつばき(ファクトリー)をたくさんの方に見て頂ける事も、『アイドル浅倉樹々』を最後に締めくくる事が出来るのも、本当に幸せです。

ここにいる皆さんはもちろん、日頃から応援してくださる皆さんがいるからこそ、今日のステージがあります。本当にありがとうございます。

生まれて初めて自分の欲を出せたのがハロー!プロジェクトで、きっかけはBuono!でした。何かに夢中になる事も、音楽に興味を持つ事も、アイドルを好きになる事も初めてで、でも直感的にこれが自分の生きがいだって確信に変わるのは幼いながら早く、キラキラしたハロー!プロジェクトを必死に全力で追っていました。

いつからか、『そんな存在に私もなりたい。いや、なるんだ!』と決意してからは両親もびっくりするくらい、私の本気を感じたらしく、だからこそオーディションの頃からここまで変わらずに、ずっと応援してくれました。そんな存在が近くにいたからこそ、私も好きなことに真っすぐになれたし、この活動に集中して取り組めたと思います。家族があっての今の私だと思うので、拍手を送りたいです。大切で大好きな愛犬たちも含めて、ここまで側で見守ってくれてありがとう!

それからハロプロ研修生に加入して、憧れのメンバーに会った時の衝撃や、夢だったライブ会場のステージに立てた時の喜び、デビューを目指す仲間たちと、時には厳しく愛を持って接してくださったスタッフさんや先生方との出会いは、私の人生に濃い彩りを与えてくださり、ここから私のアイドル人生は始まりました。

慣れない事もありましたが、活動できる喜びの方が大きく、無我夢中に目の前のことにチャレンジしていました。そして2015年春、つばきファクトリーが結成されました。今見返すと、まだまだあどけない表情をしていた6人。1からのグループで、学校の友達や家族以上に一緒に過ごすようになる“メンバー”という存在に出会うのは初めてだったので、不思議な気持ちでいっぱいでした。

それと同時にまだまだ基礎を学ばないといけないと思っていた自分にとってはここまでの流れが正直、あっという間に感じ、周りへの申し訳なさもありました。だからこそ、その分誰に見られても恥じない、堂々としたパフォーマンスが出来るように頑張りたいと思ったし、メンバーに選んで頂いたからには、絶対に成功させたいと強い気持ちが生まれました。

つばきファクトリーの活動がスタートしてからは大好きな場所で、歌やダンスを学べる事、時には舞台にも挑戦したり、ライブが日常にあるのが本当に特別な事で幸せでした。メジャーデビューを前に頼もしいメンバーも増えて、グループもにぎやかになり勢いに乗ってきた矢先、ヘルニアの治療で活動休止をした事もありました。

復帰しても、すぐには全曲参加が出来ないこともあり、不安にさせてしまうこと多かったと思います。自分でも後悔が残る事もありましたが、その経験があったからこそ、自分を見つめ直すきっかけが生まれ、そして何より支えてくださる皆さんの存在の大きさに気付く事が出来ました。

思うように出来ず、自分に自信が持てなかった時、皆さんが私のことを認めてくれたこと、私以上に私の事を好きでいてくれる存在がいるから、必要としてもらえるなら頑張ろうって思えたんです。

本当は逆の立場でないといけないのに皆さんは優しくて、温かくて、そんな皆さんに応援して頂けたことが何より私の誇りです。本当にありがとうございます。

ライブ会場に行けば、このように皆さんがいるし会えなくてもSNSやお手紙を通して、応援してくださり、日々、愛を頂いていました。

波瀾(はらん)万丈活動期間だったと思いますがここまで応援してくださり本当にありがとうございます。そして皆さんと同じようにずっと隣に居てくれた大切なメンバー。何をするにもどの瞬間も、私の周りにはみんながいて、みんながいるからつばきファクトリーが成り立つし、私もここまで活動できたんだなって思います。

初期から一緒にいる、(山岸)理子、(小片)リサ、きそ(新沼希空)、(谷本)安美、ゆめ(岸本ゆめの)。多くを語らなくてもそこにいるだけで想いが伝わっているような、落ち着く、安心する人たちです。乗り越えないといけないことも、たくさんあったけど、始まりからありがとう。みんなは気付いてるかわからないけど、あの頃以上に、今、私を最年少のように甘えさせてくれるようになっているのがうれしいです。

そして(小野)瑞歩、(小野田)紗栞、(秋山)眞緒の3人は追加メンバーとして加入してきましたが、そんな事忘れちゃうくらい、つばきファクトリーって最初から完成していたと思います。3人がいなかったら、正直、ここまで続かなかったと思います。それくらいいっぱいグループを盛り上げてくれたし、何よりみんなの事を愛してくれてありがとう。優しさいっぱいの3人に感謝しています。

(河西)結心、(八木)栞、(福田)真琳、(豫風)瑠乃は私達にとって初めての後輩でした。4人の加入がまたつばきファクトリーに大きな影響を与えてくれて、個々の成長につながったと思います。夢だった日本武道館公演、単独ホールコンサート、オリコン1位、生バンドでパフォーマンスなど、うれしい出来事も増え、『つばきのライブ楽しい!』って言ってくださる方も増えました。加入してくれた事も、新たな入り口を作ってくれたことも、ありがとうだし、何よりみんな素直で良い子なんです。その真っすぐに、引かれるし、自分の武器をたくさん持ってくれている4人のこれからが既に楽しみで仕方ありません。後輩だからとか関係なく、つばきをどんどん引っ張っていってほしいです。よろしくね!

年々、活動するにつれ、つばきファクトリーの輪が広がっているように感じていて、それはどんな風につばきファクトリーを魅せていったらいいのか、常に真剣に考えてくださるスタッフの皆さんがいるからです。どの時代もたくさんの方に支えて頂き今のつばきファクトリーがいます。

前に進むためのヒントを、時に厳しく、私たちが見えないところまで、いっぱい考えてくださり本当にありがとうございました。

そんな愛があふれている場所からの卒業。これからは別の道に進む事になります。いつからか『やらなきゃ』っていう責任感から『楽しもう!』っていう気持ちに変わっていた事。これが自分の中での大きな変化だと思います。大切なことにいっぱい気付かせてくれた9年間本当にありがとうございました!

これからも、つばきファクトリーは最高を更新し続けるグループだし絶対に楽しませてくれます。私には最高すぎる仲間たちと歩んだ経験、思い出が味方です。新しい環境、ソロになってもきっと大丈夫だと思います。だから言わせて下さい。『さようなら』じゃなくて、『行ってきます!』。これからもお互いそれぞれの場所でツバキの花を咲かせましょう。

 

2023年4月2日 つばきファクトリー浅倉樹々