高橋一生(42)が19日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた主演映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(渡辺一貴監督、26日公開)先行上映会で、原作者の漫画家・荒木飛呂彦氏が描き下ろした複製原画をサプライズで贈られ「人知れず家で泣きます」と感激した。

今作は、荒木氏の人気漫画シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作を、NHKが20年に実写化ドラマ化した「岸辺露伴は動かない」の映画版。ドラマ版は20年12月の第1期の放送から3年連続で22年12月に放送され第3弾・全8話を数え、高橋は一貫して主人公の漫画家・岸辺露伴を演じてきた。

「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」は、荒木氏が09年に、フランスのルーブル美術館が国内外の漫画家とコラボした企画「バンド・デシネ」のために描き下ろした、初のフルカラーの読切作品で、同美術館に日本の漫画家の作品として初めて展示された同名作品が原作。物語は、美の殿堂ルーブル美術館を舞台に展開される「この世で最も黒く、邪悪な絵」の謎を追う。

撮影は22年5月から日本国内で始まり、フランスのパリで大規模ロケを敢行。物語の軸となるルーブル美術館では、日本映画として14年の「万能鑑定士Q モナ・リザの瞳」以来2作目となる撮影も行った。

高橋は、イベントの終盤に渡辺監督から複製原画を受け取った。最初はラフな感じで受け取ったが「これは賞状とかをいただく時の所作でいただくべきだ!」と、改めて深々と頭を下げて感謝し「人知れず家で泣きますね。今、涙を踏ん張っています」と感慨深げに複製原画を見詰めた。

荒木氏とは対面したことこそないが「荒木先生とは、お芝居と漫画で文通している感覚があったので、言葉は必要ないだろうと思っていたけれど、こうして絵でお手紙をいただけるのは感動的。荒木先生は実在しているんですね」と感激しつつ、笑った。そして、美人怪盗3姉妹を描いた、北条司氏の人気漫画「キャッツ・アイ」を引き合いに「『キャッツ・アイ』すら入れないような場所に飾らなければ。映画『エントラップメント』なみのレーザーが張り巡らされているところに保管したい」と声を大にした。

高橋は、イベントの最後に「皆さまに作品を見てもらうことをとても楽しみにしていました。これから公開までまだ数日ありますが、初日に向けて高揚しているこの気持ちを皆さんと共有できたらうれしいです。初めて見ていただく皆さんがどのような感想をお持ちになるのか楽しみです。『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』を目いっぱい楽しんでください」と客席に呼びかけた。