歌舞伎俳優市川猿之助（47）が自宅で倒れ救急搬送されてから一夜明けた19日、亡くなった歌舞伎俳優の父市川段四郎さん（76）と母喜熨斗（きのし）延子さん（75）の司法解剖が行われ、向精神薬中毒で亡くなった疑いがあることが分かった。

猿之助は都内の病院を退院。一家心中を図った疑いも浮上し、事情聴取に「家族会議をした」と説明していたことも分かった。また、搬送4日前の生配信トークでは意味深な言葉を発していた。

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両親の死因が向精神薬中毒の疑いだと分かった。元警視庁刑事の吉川祐二氏は日刊スポーツの取材に対し、外傷がないことから、睡眠導入剤などの服用が原因ではないかと解説した。

吉川氏は「首を絞めた場合などは反応が出ているはずだが、外傷がないことから、薬物の可能性が高く、睡眠薬などの可能性が大きい」とした。また、搬送時の猿之助の状態からも「睡眠導入剤を使用した際の症状に似ている」という。

続けて「睡眠導入剤などを常習的に使っている場合は、医師が慎重に処方しても自宅にたまってしまうケースがある」と解説。両親の死亡推定時刻に数時間の差が生じたとされることについては「4時間ほどの差があったとした場合、その時の体調や男女の体形の差などもあったのかもしれない。猿之助さんも一緒に薬を飲んだ後に自室へ移動した可能性もある」とした。

捜査関係者によると一家心中を図った疑いがあるとされ、猿之助は19日、搬送先の病院から退院したという。自殺企図者として、注意しながら捜査を進めていくと見られる。吉川氏は「警察側が拘束することはできないが、本人や親族らにアドバイスし、近くに警察官を待機させることもある」とし、自宅や別の病院などへ移る可能性を示した。

警視庁は今後は現場検証、広範囲での鑑識活動などを並行して行い、猿之助の回復を待って当時の詳しい事情を聴くとみられる。

 

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