俳優阿部進之介(41)らが21日、東京109シネマズプレミアム新宿で行われた、短編映画「MIMI」(榊原有佑監督)のプレミア上映&トークショーに出席した。

プロデューサーを務める短編映画製作プロジェクト「ミラーライアーフィルムズ」による特別映画で、主演を横浜流星(26)が務める。横浜演じる俳優の青年と阿部演じるカウンセラーの会話劇を、最先端のAI技術を駆使して描いた。阿部は本作が俳優の役作りを描いている点に触れ「俳優としては普段どんな役作りで役を演じているのかは言いたくないもの。しかしどのような工程を経て映画が出来ているのかということを映画を通して伝えるというコンセプトは面白いと思いました」とPRした。

同じくプロジェクトのプロデューサーの1人である山田孝之(39)もビデオレターであいさつした。「俳優は鏡をもだます」というテーマで『MIMI』が製作されたことを解説し「僕自身、作品を観るのが楽しみ」と期待を込めた。

イベントでは横浜からのコメントも紹介された。「山田孝之さんが発案したミラーライアー(俳優は鏡をもだます)という言葉の意味を自分なりに受け止め、演じさせていただきました」と撮影を振り返り「企画段階から脚本開発、役のキャラクター、企画へのアイデアなどを出させていただき、作品作りへ一歩深く踏み込んだ形でも携わらせていただき、とても有意義な時間を過ごせました」とつづった。

伊藤主税(45)プロデューサーは横浜について「脚本開発の段階から参加してくれて、キャラクターに関する提案やキャッチコピーの提案、編集部分にも関わってくれた。(出演した)森永悠希さんへのオファーも横浜さんからの提案」と本人の思い入れを紹介。榊原監督も賛同し「事前の話し合いの場でも現場でもアイデアを提案してくれた。僕がポイントだと思っていることも言わずとも理解してくれて芝居で見せてくれた」と横浜の働きぶりをたたえた。

また、伊藤プロデューサーは「横浜さんから『スケジュールに余裕が出来そうだから短編映画を撮りたい』という連絡をもらった」と本作の製作経緯も明かした。榊原監督は「“俳優は鏡をもだます”というワードからインスピレーションを受けたものを撮りたいと思い、急いで脚本を書きあげました。役者が役作りをする過程をフィクションとドキュメンタリーを交えて捉えたいと思った」と狙いを語っていた。

「ミラーライアーフィルムズ」は年齢や性別、職業などを問わない自由で新しい映画製作を目指して阿部や山田らがイベントプロデューサーを務めているプロジェクト。

イベントには森永、山下幸輝、AI技術を手がけたTHINK AND SENSEの稲葉繁樹氏、松山周平氏も登壇した。