お笑いコンビ・天才ピアニストが12日、大阪市のNHK大阪ホールで行われた「令和5年度NHK新人お笑い大賞」の大賞を受賞。22年のNHK上方漫才コンテストに続き、“NHK2冠”を達成した。

本戦の1回戦では、子供にカンニングさせようとする母親と教師のコントを披露。レインボーと同票で決選投票となったが、竹内知咲(31)は「うわーとは思いましたけど、パフォーマンス的にミスもなかった。これで無理なら仕方ないと思った」と焦りはなかった。審査員を務める、よゐこ濱口優の再投票の結果、決勝進出を決めた。

ジョックロックとの決勝では、ショールームで普段の生活を再現しようとする客と店員とのコントで勝負。審査員7人中4票を獲得し、栄冠に輝いた。

NHK上方漫才コンテストとの“NHK2冠”制覇を目標に掲げていたますみ(36)は「うれしい。トロフィーを全部取りたい」。ネタ作りを担当する竹内も「今年作ったお気に入りの2本で最高の結果になった」と喜んだ。

昨年は女芸人No.1決定戦「THE W」も制するなど活躍が目立つ。ますみは「女性だからというのはこだわってないけど、名前が残るのはうれしい」と話し、「トロフィーを取ることに命を懸けてる。死ぬときはトロフィーを棺おけに詰めてもらいたいと思っている」ときっぱり。

竹内も「どこに混ざっても勝てる、笑っていただける芸人を目指しているし、ネタが面白いと言ってもらいたい。テレビだけじゃなくて劇場に見に来てもらいたい」と、こだわるのは笑いへの欲求のみ。「行く先はM-1(グランプリ)やキングオブコント。キングオブコントは女性が決勝にも出ていないのでそこを目指して行きたい」とさらなる目標を掲げた。

同賞は前身のNHK漫才コンクールから半世紀にわたって続いてきた若手の登竜門で出場資格は結成10年未満。毎年、東京と大阪で予選を行い、本選は東京と大阪、交互で開かれ、今年はNHK大阪ホールでの開催。272組が参加した予選を勝ち上がったいろはラムネ、サスペンダーズ、ジョックロック、翠星チークダンス、チェリー大作戦、天才ピアニスト、プール、レインボーの8組が本戦に進んでいた。