1997年に仏パリで事故死したダイアナ元妃の功績をたたえ、その2年後に設立されたダイアナ・レガシー・アワードの授賞式が14日に英ロンドンの科学博物館で行われ、英王室のウィリアム皇太子(41)とヘンリー王子(39)が時間差で登場した。

皇太子は登壇して短いスピーチを行ったが、確執が取り沙汰される王子は米国からバーチャルで出席した。兄弟が直接対面する機会がなかっただけでなく、王子は皇太子が退場した後で登場するなど、両者の間の溝の深さが改めて浮き彫りとなった。

ダイアナ元妃の遺志を受け継ぐ新世代の若者がコミュニティーに奉仕するよう促すため設立された慈善団体は、今年で創立25周年を迎え、世界中からレガシー賞の受賞者20人が集まり、記念イベントが行われた。

王子を巡っては、予定した時刻になってもビデオ画面に姿を見せず、ビデオ通話が一時中断されて会場に混乱をもたらせたと英エクスプレス紙が報じている。

米ピープル誌によると、受賞ディナーが終わって午後8時半頃に皇太子が退場した後、ヘンリー王子がビデオで登場したのは深夜0時近くになってからだったという。

王子の出席が大幅に遅れた理由は分かっていないが、会場に行くことができずに残念だと話し、「母は皆さんが行ってきた奉仕をとても誇りに思っていますし、皆さんの行いに感謝しています」とスピーチ。受賞者たちとビデオチャットする様子が公開された。

ヘンリー王子とメーガン妃夫妻は同日、授賞式に合わせるかのようなタイミングで全米黒人地位向上協会(NAACP)と夫妻の財団アーチウェルによる「NCAAアーチウェル・デジタル公民権賞」の2024年受賞者を発表し、物議を醸している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)