フジテレビ系ドラマ「踊る大捜査線」シリーズ最後の映画として12年に公開された「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」公式サイトは18日、12年ぶりにプロジェクトが再始動すると発表した。

同サイトは名称を「映画『室井慎次』公式サイト」に改め、最新作として今秋に公開予定。柳葉敏郎(63)演じる、人気キャラクター、室井慎次の背中のビジュアルとスーパーティザー映像も公開した。

同シリーズは、1997年(平9)1月期にフジテレビ系で連続ドラマとしてスタート。3月18日は、第11話(最終話)「青島刑事よ永遠に」が放送された当日だった。加えて、発表された午後9時は、同話の放送開始時間。前日17日の同時刻に、X(旧ツイッター)が13年9月29日以来、10年半ぶりに更新され、カウントダウンが始まっていた。

今回公開されたスーパーティザー映像には、連ドラ最終話をはじめとする室井を軸にした過去の映像に加え、新規に撮影したとみられる柳葉と升毅(68)が演じるシーンも登場。室井は「THE FINAL」では警察庁長官官房組織改革審議委員会委員長だった。升は同シリーズで警察庁刑事局刑事企画課長・警視長などを歴任した坂村正之を演じてきたが「長官は、組織などそう簡単に変わるものではない、と。5年もやったんですよ。もういいでしょ」と室井に語りかける中「あなたはまだ、室井慎次の全てを知らない。」との文字も画面に躍った。

2分27秒のスーパーティザー映像だけでは情報が少なく不明な点も多いが、柳葉が主演し、興行収入(興収)38億3000万円を記録した、05年8月公開のスピンオフ映画「容疑者 室井慎次」の続編、もしくは新作とみられる。プロデュースは、シリーズ立ち上げ時にプロデューサーを務め「-THE FINAL」では製作を務めた、現BSフジ社長の亀山千広氏(67)が務める。シリーズを代表する脚本家で「容疑者 室井慎次」では監督も務めた君塚良一氏(65)が今回も脚本を手がけ、監督はドラマシリーズのチーフ演出から「容疑者 室井慎次」以外の劇場版の監督を務めた、本広克行監督(57)が、「-THE FINAL」以来12年ぶりに復帰した。

「踊る大捜査線」は、織田裕二(56)演じる、脱サラして警察官の試験を受けて刑事になった青島俊作が、臨海副都心の東京・台場にある湾岸署の強行犯係に配属され、同署を舞台に階級社会で生きる刑事や警察官の日常をリアルに、ユーモラスに描いた。深津絵里(51)演じる恩田すみれ、ユースケ・サンタマリア(52)が演じた真下正義、04年に亡くなった、いかりや長介さんが演じた和久平八郎ら、豊かなキャラクターも人気を集めた。

98年10月に映画第1弾「-THE MOVIE」が公開され、興行収入(興収)101億円を記録。03年7月には、公開から20年たった今も燦然と輝く、邦画実写映画歴代最高興収173億5000万円を記録した「-2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」が公開。10年7月公開の「-3 ヤツらを解放せよ!」は興収73億1000万円、12年9月公開の「-THE FINAL」は59億7000万円を記録。スピンオフ映画として、05年5月に公開された「交渉人 真下正義」も興収42億円を記録した、一大刑事シリーズとなった。