フジテレビ系アニメ「ちびまる子ちゃん」(日曜午後6時)が24日、放送された。今月4日に63歳で急死した声優TARAKOさんが主人公まる子(さくらももこ)役を務めたラスト放送となった。

この日は4本立てで、最初に放送された「『ぜんぜん知らない親せきの人』の巻」のナレーションは、初代のキートン山田だった。X(旧ツイッター)では「ナレーションがキートン山田さんだ」「キートン山田さん時代」「あぁ 懐かしい…キートン山田さん」などと書き込まれていた。

「『さくら家に謎の影!?奴の名はG』の巻」ではナレーションがキートン山田で、お姉ちゃんの声優は16年に亡くなった水谷優子さんが務めた。Xでは「お姉ちゃんの声、水谷優子さん」「水谷優子さんもいらっしゃるころの持ってくるとは…。姉妹でいなくなっちゃった…(中の方が)」などと書き込まれていた。

番組公式ホームページでは、「今月4日、ご逝去されたTARAKOさんがご出演されている最後の新作『まる子、水の味がわかる?』の巻と共にお届けします。春の陽気のなか、温かな気持ちに包まれるようなお話をお楽しみください」とした。

TARAKOさん(本名非公表)は4日未明に63歳で死去。群馬・太田市出身。死因は明らかにされていない。81年にアニメ「うる星やつら」で幼稚園児役として声優デビュー。90年1月7日にまる子役として「ちびまる子ちゃん」がスタート。同アニメは、最高視聴率39・9%、平均でも25%を獲得し“まるちゃんブーム”を巻き起こし代表作となった。オーディションで原作者のさくらももこさん(18年死去)の声と似ていたため抜てきされたという逸話もある。

TARAKOさんの訃報が公になってから初めての放送となった今月10日の放送では番組冒頭で、桜の木が並ぶ絵をバックに「1990年の放送開始から34年以上にわたりまる子役の声優を務めていただいたTARAKOさんが逝去されました。天真らんまんで、みんなに愛される『まる子』を大切に演じてくださったTARAKOさんのご冥福を心からお祈りいたします。長い間、本当にありがとうございました キャスト・スタッフ一同」メッセージが表示された。

この日の番組オープニングは渡辺満里奈の「うれしい予感」が使用された。95年1月8日から96年5月26日まで使用されていた。作詞はさくらももこさん、作曲は大瀧詠一さん。