メジャーリーグ2球団で日本人選手の通訳を担当した小島克典氏が26日、フジテレビ系報道番組「Live News イット!」に生出演。ドジャース大谷翔平投手(29)が25日(日本時間26日)、元通訳水原一平氏(39)が違法スポーツ賭博で450万ドル(約6億7500万円)の借金を抱えて大谷の銀行口座から返済が行われ解雇された一連の騒動に関し、会見で声明を発表した件でコメントした。

大谷は会見で「彼が僕の口座からお金を盗んで、なおかつ、みんなにうそをついていたというのが結論」などと話した。ただ、水原氏が具体的にどのようにして大谷の口座から送金したのかは触れなかった。

小島氏は同番組にリモート出演し、MLBの通訳について、通訳業務以外の仕事も選手から頼まれることがあるのか? と聞かれると「外国で、アメリカで日本人選手の通訳をする場合は球場の中だけでなく、外に出た場合、例えば道路の標識とか街のサインとか、街中から聞こえてくるノイズもすべて外国語ですので、球場の外に出た時には我々通訳はアスリートの“目”となり“耳”となって、そこから入ってくる視覚とか聴覚の情報も必要に応じてアスリートに伝える必要がある…と私は理解していました」などと話した。

そして、通訳が選手の口座に自らアクセスすることが可能なのかという点について、小島氏は「アメリカで生活していると、例えば電話代とか電気代とかガス代とか水道代とか、光熱費の引き落としが日本のように口座から自動で引き落とし…というシステムがないんですね。ですので、支払いは毎月領収書が送られてくるんですね。それの支払いって結構めんどくさいんですよ」と解説。そして「僕ら、遠征行くと普通に10日間とか家を開けちゃうんで、遠征終わって帰ってきて、ポストをのぞくと郵便物がどーんときてたりとかして。そういうことってちっちゃなことですけど、ストレスなんで。そういう経費を支払うための“小口の口座”とかは人によっては用意しているアスリートはいたんじゃないかと思います」など述べた。

メインキャスターの宮司愛海アナウンサーから「(水原氏が)それをまかされていた可能性はゼロではない?」と質問されると、小島氏は「はい。(選手が)言葉が分からないので、小口の口座だけは通訳に(管理などを)“お願い”と言われているケースは、ゼロではないと思います」と述べた。