宝塚歌劇団の25歳宙組団員が昨年9月に急死した問題で28日、遺族と親会社の阪急阪神ホールディングス、阪急電鉄、宝塚歌劇団との間で合意書が締結された。

同日、団員の母が、代理人弁護士を通じて「訴え」を公表した。母は「私たちの時間は止まったままです。娘を思わない日はありません。助けられなかったことを悔い、娘に謝っています」など悲痛な思いを表した。

当初、劇団側がパワハラを認めず、劇団幹部が会見で「（パワハラの）証拠があるならぜひお見せいただきたい」と述べた会見についても「画面越しに挑んでこられた劇団の記者会見は、今でも鮮明に覚えています」とした。ヘアアイロンを押し当てられてやけどを負った件についても「事実無根」と公表されたことも指摘、「阪急阪神ホールディングス、宝塚歌劇団の幹部の方々に、もしご自分の娘が同じことになったら、どうされたのかと、お尋ねしたいです」としている。

このほどの合意書締結を受け、母は「娘の尊厳を守りたい一心で、今日まできました。当初は過重労働のみを認め、一切パワハラは無かったと主張された劇団が、多くのパワハラを認め、本日ようやく調印となりました。言葉では言い表せないたくさんの複雑な想いがあります。娘に会いたい、生きていてほしかったです」などとした。

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