フジテレビ系「めざまし8」(月~金曜午前8時)が29日、放送された。ドジャース大谷翔平投手(29)の元通訳、水原一平氏(39)の違法賭博問題について特集。一部の米メディアが報じた、テロ対策を目的に設立された米国土安全保障省の捜査部部門のHSI(国土安全保障捜査局)が水原氏に対する捜査に乗り出したとの情報について番組内で取り上げた。

カリフォルニア州を含む4州で弁護士資格を持つ米「ブラックベルト・リーガル弁護士法人」代表の吉田大氏がゲスト出演し、国土安全保障省について解説した。VTR内で「『9・11』のテロが起こった直後に、2度とこのようなテロが起こらないように、国土を守っていくんだという目的で新しくつくられた、まさに国家安全保障テロ対策等に特化した組織です」と説明した。

さらに「国家安全保障に関わるテロ対策、国境整備、サイバーセキュリティーなどを担当している。だからこそびっくりなわけです。賭博なのになんで突然? 異常ですね」と続けた。

スタジオではさらに、深く解説した。現在、水原氏に及んでいる調査、捜査について、MLB(米大リーグ)が違法賭博の疑いで、IRS(内国歳入庁、日本における国税庁に相当)が脱税に関する疑いで調査しているとした。吉田氏によると、DOJ(司法省)も違法賭博の疑いで、調査に加わっているという。「司法省というのは、米国の連邦法に基づいて、その不法行為に対する調査、および告訴をしています。民事、刑事両方で来るかもしれない。非常に強い権限を持った組織です」と説明した。

各組織の捜査領域については「今回は違法賭博という容疑ですので、脱税、マネーロンダリング(資金洗浄)、お金に関する部分は主にIRSが調査が行います」と語った。HSIについては「主にテロ対策を行う省の中にある調査機関ですので、ここが関わっているということは、ひょっとすると、大規模な犯罪組織の関与、国境を越えた犯罪の可能性があるのではないかと。それらの調査結果を基に、実際に司法手続きとして、告訴、訴訟等々を担っていくのが司法省(DOJ)」と説明した。

大谷は26日、事件発覚後初めて会見し、賭博や負債送金などへの関与を全面的に否定した。一方で、水原氏がなぜ大谷の銀行口座にアクセスして450万ドル(約6億7500万円)もの巨額の資金が送金できたのか、大谷がなぜ気がつかなかったのかなど、疑問点は残ったままだ。