ニューヨークを拠点に活動する渡辺直美(37)が、日本では13年ぶりとなる単独コントライブを開催する。米国に渡って4年。言語の壁を感じながらも“お笑い”を共通言語にコメディアンとして経験を重ねてきた。
このほど行われた合同取材会で、アメリカでの体験談をいくつか語ってくれた。米国生活の中で覚えた「いつでもReady」という言葉が、自身を大きく成長させてくれたという。
21年に渡米。昨年10月に英語での初のスタンダップコメディーショーを行うなど活躍の幅を広げているが、初めの頃は荒波に揉まれに揉まれた。英語がうまくしゃべれないもどかしさを、周囲が気遣ってくれる訳でもない。「英語しゃべれないから何? やんなきゃだめなんじゃない? みたいな。やらないと何も始まらないよねっていうのがアメリカのベースで…」。完全に準備ができていない状態でステージに立つこともしばしば。そんな目まぐるしい生活の中で覚えたという言葉が「いつでもレディー(Ready)」。
実体験の1つを回想した。番組製作会社の職員と話していた際、相手が渡辺の発想に食い付いてきたという。「『その案良いじゃん。いつからできる? それ企画書出せる? 明日ちょうだいよ』って言われて」。驚く渡辺をよそに、話はどんどん展開していく。渡辺自身は企画書を書いた経験がなかった。「私は企画書を書いたことないと言っても『でも頭の中にあるんでしょ? 書けば良いじゃん』って。ここで、いやいやって引いたらダメというか。じゃあ明日ね、となるのがアメリカ」と回想した。
目の前に現れたチャンスにどれだけスピーディーに対応できるのか。「『いつでもレディー』という風にしておかないといけないっていうのが、勇気を出すことができるようになった、という感じですかね」。口調は軽やか。何度も笑いを誘いながら語ってくれたが、実際には相当きつかったはず。
ここまで4年間を振り返り「自分で言うのもアレだけど、めちゃくちゃ成長したなと思いました。言葉に表現できないくらい、私にしかできない経験だなっていう経験をこの4年間でさせて頂いたのでめちゃくちゃ自分があるんです」。険しい山を幾つも乗り越え、自信に満ちた姿で日本に凱旋(がいせん)する。【望月千草】



