宝塚歌劇団雪組の男役トップスター水夏希が12日、東京宝塚劇場で行われた雪組公演千秋楽を最後に退団した。「男役の最後は黒燕尾(くろえんび)と決めていた」と言う水は、黒燕尾でサヨナラショーのステージ上で「わが宝塚人生に、悔いなし」と言い切った。また、雪組娘役トップで、演出家つかこうへいさん(享年62)の長女の愛原実花も退団した。

 会見で水は「この18年間を振り返ると、おしゃべりだから夜が明けますね」と笑いを誘い、「今は肩の荷が下りた解放感と、これからどのように生きていこうか不安な気持ちがあります」と涙目で話した。さらに「宝塚は人生のすべてでした。年内は体を休めて、今後は外の世界で一からのスタートなので、新しい壁に挑戦したい。舞台やダンスもやりたい」。サヨナラパレードでは、劇場の沿道にファン約8000人が集まり、大きな拍手で見送られた。

 [2010年9月13日8時19分

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