昨年4月から活動休止していた6人組アカペラグループ、RAG

 FAIRが1日、東日本大震災被災地の岩手・陸前高田市で無料ライブを行い、約1年8カ月ぶりに活動再開した。新たなスタートを切った6人の歌声が、笑顔と元気を届けた。

 再集結初日のこの日、6人は陸前高田未来商店街に登場した。トラック荷台に設置された野外ステージで「恋のマイレージ」など7曲を披露。いてつく冬空にハーモニーを響かせ、約300人を盛り上げた。「おっくん」こと奥村政佳(34)は「寒い中集まってくださったみなさんの笑顔とパワーに、逆に元気をもらいました」とあいさつし、観客に深々と頭を下げた。

 震災発生1カ月後の昨年4月、しばらく個々で活動してパワーアップを目指すという理由で活動休止に入った。福島出身のリーダー引地洋輔(34)は地元に戻るなどし、おっくんは被災地でボランティア活動を続けてきた。そして、当時から6人は「再集結するなら被災地で」と思い続けてきた。

 ライブは東北の新聞社が進める、日本中に東北の元気を発信していく「スマイルとうほくプロジェクト」に参加する形で実現。おっくんは「このプロジェクトで生まれた笑顔ひとつひとつが小さな太陽になって『復興』という花を咲かせるエネルギーになることを願っています」と続けた。6人は2日と3日にも宮城、福島でライブを開催する。

 ◆RAG

 FAIR(ラグフェア)メンバーは荒井健一(33)、土屋礼央(36)、奥村政佳、引地洋輔、加納孝政(36)、加藤慶之(34)の6人。99年、関東の大学のアカペラサークルメンバーらで結成。01年12月、ミニアルバム「I

 RAG

 YOU」でデビュー。02年、NHK紅白歌合戦に初出場。今月、東京(17、18日)と大阪(24日)でクリスマスディナーショー開催。29、30日には東京・ル

 テアトル銀座でライブを開催する。