東方神起が18日、横浜・日産スタジアムで海外アーティストとして初のライブを行った。前日17日と合わせ2公演で14万4000人を動員。新曲「SCREAM」(9月4日発売)を初披露したほか、最新シングル「OCEAN」など29曲を汗まみれで歌い踊った。4月からスタートした初の5大ドーム公演を含む「TIMEツアー」の最終公演でもあった。海外アーティストとしては、けた違いとなる合計約85万人のファンを動員したツアーを真夏の野外で盛大に締めくくった。

 日差しが残る午後5時半すぎ。高さ20メートルの巨大セットの最上部に姿を見せた2人を7万2000人が大歓声で迎えた。「Fated」で幕を開け、2曲目のダンスナンバー「ANDROID」でチャンミン(25)は早くも汗だくになった。「天気のせいじゃなく、皆さんの応援と情熱が普段より熱いんじゃないかと思います!」。大歓声が再び上がった。

 「思った以上にでかくて広いですね」。ユンホ(27)は日本最大級の会場の大きさに驚きながらも精力的に駆け回った。メーンステージから遠く離れたファンの声援にも応えようと、1周440メートルの花道を何度も往復した。「東方神起が海外アーティストの中で初めて日産スタジアムで単独ライブができるようになりました!」。栄誉をかみしめながら約3時間半のステージを全力で走り続けた。

 ツアーは4月27日のさいたまスーパーアリーナ公演からスタート。勢いのまま初の5大ドーム公演を成功させた。動員数はこの日で85万人に達した。自分たちが昨年達成した日本国内での海外アーティストの観客動員数55万人を大きく更新。全ツアー動員数も、06年の初ツアーの2万人から、07年の7・7万人、08年の15万人、09年の30万人、12年の55万人と倍増。今年を加えると通算約195万人となり、200万人の大台突破も目前となった。

 ユンホは「僕たちを愛してくださった皆さんに向けてひとこと」と切り出してから「『やられたらやり返す!倍返しだ、いや、10倍返しだ、いや、100倍返しだ!』」と叫んだ。日本のヒットドラマ「半沢直樹」の決めゼリフの使い方も巧みで、ファンも大喜びだった。

 ツアーは終了したが、25日、31日にa-nation、9月に新曲を発表する。10月26、27日に東京ドームで所属事務所のライブイベント「SMTOWN」に出演、11月に4日間で10万人を動員するファンクラブイベントも開催。今後も精力的な活動が続き、来年はデビュー10周年に突入する。ユンホは「これからも何があっても一緒に東方神起のことを守っていきましょう!」と呼び掛けた。日本の音楽史に確かな足跡を刻んだ東方神起の新しい歴史が動き始める。【今西孝江】