女優広末涼子(33)が悪女役に初挑戦することが14日、分かった。NHK主演ドラマ「聖女」(8月19日スタート、火曜午後10時)で連続殺人事件の容疑者を演じる。

 事件の10年前に家庭教師の教え子だった男子高校生と、被告と弁護士という立場で再会するところから始まるラブサスペンスだ。この弁護士にとっては、高校時代に「君が大学合格して大人になったら、私を恋人にしてね」と告げられ、恋い焦がれてきた女性。その後、突然自分の前から姿を消してしまった謎めいた女性だ。世間やマスコミから「美しい悪女」とたたかれる女性が、公判が進むにつれて、真実の姿が浮かび上がっていく。2人の間で、愛と憎しみの感情が揺れ動く展開が見どころとなる。

 広末は、アイドルとして国民的な人気を得た後、女優としてさまざまな役柄を演じてきたが、悪女役は初挑戦。世間やマスコミから「美しい悪女」として扱われるが、「実は聖女なのでは」とも思わせる二面性の表現が求められる難役だ。志村彰プロデューサーは「主人公の強さ、弱さを表現できるのは広末さんしかいない」として、白羽の矢を立てたという。広末は、30代に入って、シングルマザーや敏腕弁護士、肝っ玉の母親など役柄の幅を広げてきたが、さらなる新境地に挑む今回は「今まで1度も演じたことのない役。緊張しています。精いっぱい演じてみたいと思います」と話している。

 収録は今月20日からスタートする。オリジナルとなる脚本は、05年フジテレビ系「不機嫌なジーン」で向田邦子賞を受賞した大森美香氏が手掛ける。広末にとってNHKでドラマ主演を務めるのは初めて。共演は永山絢斗(25)蓮仏美沙子(23)ら。