歌舞伎俳優中村獅童(42)が1月31日に元会社員の沙織さん(31)と婚姻届を提出し、1日に都内で再婚会見を行った。5年前に出会うも、プレーボーイのイメージから交際を断られていたことを告白。その後、思いを理解され、結婚を決めたが、中村勘三郎さん、母親の小川陽子さんが亡くなり、喪に服すため結婚を延期していた。3月に挙式、5月に披露宴を予定。

 大安の31日、獅童と沙織さんはそろって区役所で婚姻届を提出した。一夜明けて午前に書面で結婚を発表し、午後に会見した獅童は、読者モデルの経験もある沙織さんを「元OLで、アパレル関係に勤めていた」と紹介。「さおり」、幹弘の本名から「みー君」と呼び合っていると明かした。

 出会いは5年前で「穏やかで感じのいい人。すぐに結婚を意識した」。しかし、当時、プレーボーイのイメージがあったため、「『結婚してください』とプロポーズしたけど、丁重に断られました。4、5回誘って、会ううちに僕のことも分かってくれるようになった」と、結婚前提の交際までの経緯を語った。

 出会いから3カ月後に家族を含めて会食。沙織さんの父親が警察関係者で、獅童の母親、陽子さんは「獅童を指導してください」と頼んだという。13年10月に都内の劇場公演が続き、実家から通った時に沙織さんも一緒だった。「母も娘のようにかわいがって、『朗らかで、あなたにぴったりよ』と言ってくれた。ウエディングドレスや白無垢(むく)も用意していた」。ある時、陽子さんが白無垢をかぶって獅童の前を通ったことがあった。「僕は怒ったけれど、それが結婚を許す合図だった」。その3日後の同年12月17日に母親は急死した。

 大恩人の中村勘三郎さんが12年12月5日に亡くなり、喪に服すため結婚を延期したが、母親の死でさらに延期した。その状況も踏まえて、獅童は「よく5年間待ってくれた。いつも陰から支えてくれて家を守ってくれた。きずなも深まった。一生かけて守りたい」。後援会関係者へのお披露目は、昨年のうちに行われ、公演中は「妻」として陽子さんから譲られた着物姿であいさつ回りしたり、劇場入り口でごひいきを迎えている。

 獅童は05年に女優竹内結子(34)と結婚し、同年に男児が生まれたが、08年に離婚した。沙織さんは妊娠していないが、獅童は「男の子が生まれ、役者をやりたいと言ってくれればうれしいし、協力したい」と話している。

 ◆中村獅童(なかむら・しどう)本名・小川幹弘。1972年(昭47)9月14日、東京生まれ。日大芸術学部演劇学科出身。父親は3代目時蔵の三男の初代獅童(現在廃業)。81年、歌舞伎座で初舞台、2代目獅童を襲名。映画「ピンポン」「阿修羅のごとく」、NHK大河ドラマ「新選組!」などに出演。04年、映画「いま、会いにゆきます」で日刊スポーツ映画大賞助演男優賞受賞。177センチ、血液型O。