劇団ひとり(37)が、実写とアニメが融合した映画「MIRACLE

 デビクロくんの恋と魔法」(犬童一心監督、11月22日公開)で声優を務めることが7日、分かった。嵐・相葉雅紀(31)演じる主人公の本音を代弁するキャラクター「デビクロくん」の声を担当するが、ひとりと主演の相葉は同じ中学出身。先輩と後輩が「初共演」する。

 ひとりが演じるデビクロくんは、気が優しく漫画家の夢を持つ青年・光(相葉)が生み出したキャラクターで、光にしか姿が見えない設定だ。デビクロくんは縦横無尽に駆け回り、光の本音を代弁し、光を見守る。このほど都内スタジオでアフレコが行われ、相葉らが演技する実写とデビクロくんのアニメ部分を合わせた映像に声をあてていった。これまで何度かアフレコ経験はあるが、ひとりは「実写とアニメのやりとりは初めて。新鮮でした」と話した。

 偶然にも、ひとりと相葉は、千葉市立幕張本郷中学の先輩、後輩。後輩の本音を代弁することになったひとりは「同郷の僕にしかできないことだと思います!」と喜んだ。2人はバラエティー番組では何度か一緒になったこともあるが、芝居ではなく、初共演となった。今回は実写とアニメであるため面と向かってせりふをやりとりすることはなかったが、ひとりは「次は実写での共演、ぜひやってみたい」と語った。

 犬童監督も「光とデビクロくんのやりとりが楽しくなりそうだと思って、ひとりさんにお願いしました。思った通り、すごく良かった。(公開に向けて)2人で何かしてほしいですね」と、2人のコンビネーションを絶賛した。

 ひとりは今年5月公開の「青天の霹靂(へきれき)」で映画監督デビューし、作家としても活躍中。「アフレコ、監督の指示の仕方、いろいろ勉強になった」と言うように、「デビクロくん」の出演からも得るものは大きかったようだ。【小林千穂】

 ◆「MIRACLE

 デビクロくんの恋と魔法」

 山下達郎のヒット曲「クリスマス・イブ」をモチーフに、作家中村航氏が書いた小説が原作。漫画家の夢を諦められない光(相葉)と、幼なじみの杏奈(栄倉奈々)、光が恋した照明アーティスト(ハン・ヒョジュ)と元恋人(生田斗真)男女4人の恋物語。光が作り出したデビクロくん(声・劇団ひとり)は、光の本音を代弁する存在。クリスマスイブに向け4人の恋が動きだすのか-。