阪神西岡剛内野手(30)がくせ者ぶりを発揮した。2点劣勢の3回1死一、二塁。一塁走者として塁上に立つと無数のプレーを先読みする。鳥谷の打球は左翼への深い飛球だ。得点差、二塁走者上本の仕掛け、左翼筒香の送球。あらゆる状況から瞬時に判断する。すぐに一塁へ戻り、筒香が捕った瞬間、二塁にタッチアップ。頭脳的走塁で得点圏に進んだ。
「筒香がサードに投げていたからね。セカンドなら途中で戻ればいい。サードなら行くと決めていた」
勝っていれば殊勲の走りだ。一塁走者としてスキはない。「同点の走者」として意識は高かった。深めの打球でハーフウエーまで進んでいてもおかしくない局面でも貪欲に先の塁を狙う。山脇一塁コーチも「前の走者も見ながら。ああいうところは野球のセンス」と舌を巻く。
前日21日には捕手の捕球姿勢を見抜いたスライディングでホームインした。賢さ、しぶとさ、そしてスピーディーな動き…。自らが追い求めるロッテ時代の躍動感は戻りつつある。バットも好調を維持。1回に中前へ運ぶと3回は右前へ。3戦連続3安打こそ逃したが、3戦マルチ安打が続き、打率も3割2分2厘まで上昇。チームは苦戦続きだが、球界屈指のリードオフマンが真価を発揮しているのは救いだ。【酒井俊作】



