晴れ舞台で、剛腕がうなった。全パの日本ハム吉川光夫投手(27)が「第2の故郷」での球宴初先発で躍動した。圧巻は2回。地元の大声援を受けた広島新井を空振り三振。続くDeNA梶谷のバットも空を切らせるなど3者凡退。力強い直球を軸に全セの強打者から3奪三振。「無事に終われてホッとしてます」と、故郷の福岡から野球留学した思い出の地で2回1安打無失点の快投だった。

 感謝の思いを乗せた。監督推薦で出場が決まると、真っ先に母校の広陵中井監督へ連絡した。夏の甲子園へ向けた予選の最中だが「来ますか?」と聞くと「行かせてもらう」。すぐに招待券を用意したという。「(高校時代に)広島で3年間過ごしたんで、いい形で恩返しできるようにと思った」と、熱い気持ちを体現した全24球。「投げている感触も良かった」と、後半戦へつながる収穫も得た真夏の夜の夢舞台だった。