日本一「簡単に凡退しない男」のバットが、沈黙を続けている。日本ハム中島卓也内野手(25)が、6日DeNA戦(札幌ドーム)も4打数無安打で、実戦31打席ノーヒット。「打てないとレギュラーにはなれないけど…まずは守備からしっかりやりたいとは思っています。(打席の内容は)少しずつよくなっていると思います」。努めて冷静に、自己分析した。
栗山監督は今季初めて、1番に中島の名前を書いた。打席に多く立たせ、復調のきっかけをつかませたいという思いを込めた。昨季143試合にフル出場したのは中軸を打つ中田、レアードと中島だけ。盗塁王も獲得し、侍ジャパンに選ばれるまでに成長したが、今年はスタートからつまずいた。
他の打者とは違う特徴が、苦しんでいる要因のひとつでもある。追い込まれても粘りを見せ、投手に球数を投げさせるのが、相手に嫌がられる中島の武器。だがオープン戦中は先発投手のスタミナを奪って降板させる作戦上の必要もなく、打席でのリズムが生み出しにくい。栗山監督も「そういうのもいろいろ含めて、心配していない」と信じている。
中島自身が話しているように、4度の守備機会はそつなくこなした。前日5日には、2つの犠打も決めている。「この2試合で吹っ切れた部分はあります。落ち込まずに、明るくいきたい」。絶対的な遊撃手のレギュラーに、真の内野のリーダーになるための、望んで手に出来るものではない貴重な試練。結果よりも姿が求められている。【本間翼】



