WBO世界ライトフライ級タイトルマッチが8日(日本時間9日)、米国テキサス州アーリントンで行われる。

王者エルウィン・ソト(24=メキシコ)に、同級11位の高山勝成(37=寝屋川石田)が2階級制覇をかけて挑む。若さと破壊力の王者に、キャリア豊富な高山が挑む。WBC同級王座を8度防衛している寺地拳四朗(29=BMB)は「高山選手が勝つ可能性は十分にある」と予想した。

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寺地は将来的に対戦の可能性がある相手として、高山を見てきたという。

「現時点の実力は分からないがスタミナはある。ソト選手は自分自身、そんなに強い選手とは思っていない。高山選手は豊富なスタミナで相手のメンタルを削る戦いができる。パンチさえ当てさせなければ、勝機は見えてくると思う」。

王者は18勝(12KO)1敗の戦績を誇るハードパンチャー。一方で高山は32勝(12KO)8敗1無効試合で42戦目となるキャリアが最大の武器。アウトボクシングの印象が強いが、王者寺地は「ガンガン打ち合うんじゃないですかね。自分の感覚では、ファイターだと思っている」と意外な印象を口にした。

高山は今月12日に38歳の誕生日を迎える。「38歳まで続けられるのはすごいと思うし、日々の練習があってこそだと思う」とリスペクト。その上で「(王座を)とって盛り上げてくれないかと期待している。(対戦は)全然、やりたいですね」。同級はWBAで京口紘人がスーパー王者に君臨。高山が勝てば、3団体を日本選手が占める。将来的な夢対決に向けても、注目の一戦となる。【実藤健一】