“業師”として人気の東十両10枚目宇良(28=木瀬)が、6勝2敗と白星を伸ばして後半戦に突入する。

三役経験者の東十両13枚目勢を押し出した。

右に動きながら立つと、右を差し、左おっつけで頭をつけた。差し手を抜くと、低い体勢から一気に前へ出た。相手も立ち合いで変わり、互いに見合うような場面もあり「自分でもどうなったか分からない。なんかあまりないかたちになったような…自分でもよく分からない」と苦笑いを浮かべながら振り返った。

阪神・淡路大震災からこの日がちょうど26年。大阪・寝屋川市で生まれ、大学は兵庫・西宮市の関学大に通っただけに人ごとではない。「自分も聞いた話でしかないので当時の状況は分からないが、関西学院の相撲の道場もその影響で壊れてしまったという話は聞いたことがある。その影響もありながら部が存続していて、自分もそこで卒業することができた。部員が欠けそうになりながらもつなげられた」。

一方で母校の相撲部は現在、部員が集まらず「ピンチ」を迎えているという。「部員が団体(戦)を組めるかどうかという感じになっている」と懸念しつつ「阪神淡路も乗り越えてきた部なので、部としてはなくなってほしくない。結果よりも相撲を楽しんでくれる子が入ってほしい」と期待を込めた。