2日に慢性閉塞(へいそく)性肺疾患で亡くなった落語家桂歌丸さん(享年81)の椎名家・落語芸術協会による合同告別式が11日、横浜・妙蓮寺で営まれた。

 笑福亭鶴瓶、三遊亭円楽、桂文珍、林家ペー、林家こん平ら親交のあった関係者や別れを惜しむ多くのファンが訪れている。

 中村吉右衛門が友人を代表して涙ながらに弔辞を読んだ。中村は「ご訃報をテレビで知りました時には…」と語り掛けたところで言葉を詰まらせた。間をおいて、「年を取ると涙腺がゆるくなりまして、すみません」と語ると、「本当にショックでした。結婚する時に奥さんが『(歌丸さんの)将来にかけてみよう』とおっつしゃったとか。師匠の人間性、奥さんの度量の大きさに感服しました」と述べた。

 そして、「うらやましなと思ったのは、落語を残し、やるべきことを全てやりつくして旅立ちました。最後に、こう申し上げたい。『師匠、勝ち逃げはずるいよ』。おつかれさまでした」と結んだ。