英国王室は19日、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻が4月1日より正式に王室の中心メンバーから退くことになると発表。3月31日をもって、バッキンガム宮殿内のオフィスを閉鎖することを明らかにした。

英イブニングスタンダード紙によると、夫妻は2月末と3月初めに予定されている6つの行事に出席するため、新生活を始めたカナダから英国へ戻る予定で、王室メンバーとしての最後の行事は、3月9日にロンドンのウェストミンスター寺院で開かれるコモンウェルスデー式典となる。

夫妻の広報は同紙に、「夫妻はその後も、英国に定期的に戻る予定です」とコメント。また、英テレグラフ紙によると、夫妻の王室離脱がロイヤルファミリー全員にとってうまくいくことを確認するため、1年間の移行期間をもうけることで合意しているという。

夫妻は移行期間中、殿下・妃殿下の称号を使用することはないが、将来的に心変わりし、英国に戻ることになった場合に備え、称号は保持するという。ヘンリー王子の王位継承順位は6位のままとなる。

また、ヘンリー王子は1年間の移行期間中、英陸海空軍の少佐の階級も保持するが、これらの階級と関連する公務を行うことはないという。夫妻は離脱後、サセックス公爵および公爵夫人、あるいはスコットランドのダンバートン伯爵および伯爵夫人、北アイルランドのキルキール男爵および男爵夫人などの称号で呼ばれることになる。

経済的自立へ向けて動きだした夫妻だが、エリザベス女王を含む王室の中心メンバーの間では、夫妻がすでに登録商標の申請を行っているブランド“サセックス・ロイヤル”の名称使用を禁じる動きがあると報じられた。王室関係者は、「ロイヤルという言葉の使用については再検討が必要であり、まだ話し合いの最中だ」としている。(ニューヨーク=鹿目直子)