脚本家の三谷幸喜氏(60)が、3月末でTBS系「情報7days ニュースキャスター」(土曜午後10時)を卒業するビートたけし(75)の後任として、4月から番組の総合司会に就任することが13日、同局から正式発表された。

ウイットに富んだ独特の“三谷節”で、初めて同番組についてコメント。引き続き総合司会を務める安住紳一郎アナウンサー(48)との新たな名コンビ誕生を予感させた。

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昨年7月に還暦を迎えた三谷氏は、ニュース番組だけでなく、テレビ番組のレギュラー出演やMC挑戦と、初ものずくめとなる。テレビや映画、歴史への造詣が深いことで知られるが、「未知の世界への挑戦です。知っていることは詳しいけど、知らないことはほとんど知らない僕ですが、それでもいいとおっしゃるので、やってみることにしました」とオファーを受けた経緯を説明した。

現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で脚本を務めている三谷氏は「僕の最大の課題は、大河ドラマの関係者に迷惑をかけないこと」とし、「しばらくは執筆と並行しての参加となります。ひょっとしたら、生本番中もスタジオの隅で書いていることになるかもしれませんが、頑張りますので、大目にみてください」と遊び心満載で呼び掛けた。

安住アナは「番組スタッフのほとんどが三谷作品のファンで、ダメ元でお願いしました。日本でも指折りのプレッシャーがかかる大河ドラマの執筆中で、『今なら正常な判断ができないかもしれない』という捨て身の作戦でした」としてやったりの様子。「大河ドラマはもちろん映画、舞台の脚本監督業に差し支えないようにお願いしました。ファンの皆様安心してください」と続けた。

2人は、昨年9月に終了した同局系クイズバラエティー「ぴったんこカン・カン」などで共演歴もある。たけしと安住アナのコンビに引き続き、かけあいで新たな魅力が見られそうだ。

三谷氏は「安住さんは、昔からよく知っています。心は開いていませんが、頼りにしています」。対する安住アナは「たけしさんが作った『ユーモアとエスプリの効いた番組』を三谷さんと引き継いでいきます」と、たけしへのリスペクトと、路線継承も宣言した。

また、4月からタイトルの「新・」がなくなり、「情報7daysニュースキャスター」に変更。セットや音楽の一部もリニューアルされる。

◆三谷幸喜(みたに・こうき)1961年(昭36)7月8日、東京都生まれ。日大芸術学部在学中の83年に東京サンシャインボーイズを旗揚げし、主宰、座付き作家、演出家として「12人の優しい日本人」などのヒットを生む。94年の劇団休止後、ドラマ演出、映画監督、脚本家として活躍。代表作はドラマ「古畑任三郎」「王様のレストラン」「新選組!」「真田丸」や映画「ラヂオの時間」「THE 有頂天ホテル」「ステキな金縛り」「記憶にございません!」など。血液型A。

◆「情報7days ニュースキャスター」 08年10月からTBS系で生放送されている情報番組。14年4月から「新・」が入った現タイトルに変更。今春から元に戻る。安住アナが全体の進行を担当しつつ、たけし、フリーアナウンサー三雲孝江らゲストコメンテーターと番組を展開していく。前4週の平均世帯視聴率は13・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。