元モーニング娘。のリーダーでタレント飯田圭織(27)の長男が、慢性腎不全のために生後6カ月で亡くなっていたことが28日、分かった。泣き暮れる日々を送った飯田だったが、納骨を終えた9月下旬から徐々に落ち着きを取り戻し「前向きに生きることが息子への供養」と公表を決意。来年、再びステージに立つ。

 最愛のわが子を病気で失う、身を切るよりもつらい体験を背負いながら、飯田は「子供のためにも」と前向きに生きる決意を固めた。

 ロックバンド、7HOUSE(セブンハウス)の元ボーカルで会社員のケンジ(29)と結婚を発表したのは昨年7月。妊娠10週目を迎えていた。今年1月22日には3200グラムの男児を出産し「待ちに待ったわが子、抱いた時は何ともいえぬ喜びと感動にあふれました」と報告した。しかし、長男は腎臓を患っていた。都内の病院に入院して治療に専念。飯田は毎日のように病院に通い、わが子を見守る日々が続いた。

 4月には無事に退院。念願だった親子3人の生活を送れるようになった。24時間を子供のために尽くす毎日が始まり、慣れない子育てに奮闘する飯田を見て、スタッフも「ほっと胸をなで下ろした」という。しかし、約3カ月後の7月27日に長男は急に具合が悪くなり、救急車で都内の病院に運ばれたが、慢性腎不全のため約半年の短い生涯の幕を閉じた。

 飯田の憔悴(しょうすい)ぶりは、親しいスタッフでさえ声をかけられないほどだった。泣き暮らす毎日が続いたが、夫や両親、友人らの励ましに、少しずつ元気を取り戻していった。納骨を終えた9月下旬から、スタッフとも会話ができるようになった。当初は「先のことなど考えられない」と落ち込んでいたが、徐々に「明るく前向きに生きていくことが、息子にとって一番の供養」と考えられるようになったという。

 「前向きに生きる」ため、出産準備以来、休んでいた仕事への復帰を決めた。「新たな1歩は、いつも応援してくれるファンの前で踏み出したい」と、約1年半ぶりとなる来年1月10日の東京・中野サンプラザのステージに立つ。星になった長男にも見てもらうために。