東京五輪でメダルを逃して号泣した日本代表MF久保建英(20=マジョルカ)が、初体験のW杯アジア最終予選で、A代表の主力の座をつかみにいく。今夏の東京五輪は準決勝と3位決定戦で敗れ4位。メダル獲得はならなかった。すでに開幕したスペインリーグで、3季目を迎え、失意の東京五輪から約3週間で次なる戦いに臨む。8月31日にオンラインで取材対応。好調ぶりをにじませ、ライバルひしめく2列目での定位置奪取への自信も口にした。

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東京五輪で4位に終わり、メダルを逃して号泣した20歳が、再び日本に戻ってきた。次なる大舞台は、サッカー界最高峰のW杯。カタール大会への出場権がかかる最終予選。A代表の一員として「まずは(2連勝で)勝ち点6をとって帰れれば」と、7日の中立地ドーハ開催となったアウェー中国戦までを見据えた。

自国開催の五輪では、1次リーグで3戦連続得点するなど、4強進出のチームをけん引。一方でメダルをかけた3位決定戦に敗れ、常に沈着だった表情をぐちゃぐちゃにして号泣。「(A代表で)ポジションをつかんで試合に出て、W杯が始まるころには圧倒的な存在になっていないと遅い」と話した。あれから1カ月もたたず、次なる挑戦が始まる。

「最終予選はまったく別物。(2チームの)融合というテーマがありつつも、A代表に吸収される立場。いいものをプラスしていければ」と気持ちははっきりと切り替わっている。昨季までは右サイドの攻撃的な位置が主戦場だったが、スペイン1部マジョルカでも、五輪に続きトップ下を任されている。「右もできるし、監督に求められればこなす自信はあるが、代表でもトップ下を狙っていければ」。

攻撃をつかさどるこの位置はA代表でも競争が最も激しい。森保ジャパン発足時から君臨し、ゴールを量産するMF南野や、一気に存在感を増してきたMF鎌田といった先輩がライバルになる。「実績でいえば、挑戦する立場」と言いつつ「差があるとは思っていないし、試合で証明するだけ。まずはチームの助けになるために」と言い切った。

序列は現時点では控えとみられる。だが、甘んじるつもりはさらさらない。初戦のオマーン戦でゴールを決めれば20歳90日での待望の国際Aマッチ初得点となり、最終予選に限れば97年9月7日に中田英寿がウズベキスタン戦で記録した20歳228日を更新する日本代表の史上最年少ゴールになる。「自分から何か言わずに、見てもらって評価してもらえればうれしい」。闘志をみなぎらせ、未知の最終予選に挑む。【岡崎悠利】

◆W杯アジア最終予選の最年少得点 久保は9月2日のW杯最終予選オマーン戦でゴールを決めれば20歳90日で、W杯最終予選での日本代表最年少得点記録となる。MF中田英寿が97年9月7日のフランス大会最終予選ウズベキスタン戦でマークした20歳228日を塗り替える。最終予選に限らなければ、DF内田篤人が08年6月22日の南アフリカ大会3次予選バーレーン戦で記録した20歳87日が予選全体の最年少ゴールで、20歳90日の久保は歴代2位となる。ここまでの久保は国際Aマッチ通算11試合無得点となっている。