大一番を前に、頼れる男が戻ってきた。左太もも裏を痛めていた北海道コンサドーレ札幌のMF兵藤慎剛(32)が25日、全体練習に復帰。10対10プラス1のミニゲームや攻守別の戦術練習など、軽快な動きでフルメニューをこなした。

 開幕から全試合出場を続けていたが、9月末の紅白戦で左太ももの張りを訴えて、同30日広島戦(Eスタ)を欠場。今月14日の柏戦(札幌厚別)で1度は復帰したものの、練習中に再び左太もも裏を痛め、前節東京戦(味スタ)のメンバーを外れた。「前回よりも、やや下気味で別の部分だった。今年の故障は左足ばかり。左に何かいますね」と苦笑いも「今は順調です。今までと違って、移動が飛行機。そういう部分で疲れが出たのかな、と。何か工夫しないといけないと学びました」。すっかり回復し、29日の次節鹿島戦(札幌ドーム)出場を見据えた。

 鹿島との前回対戦では0-3で完敗した。「一番力のあるチーム。アウェーでやられているぶん、やり返さないといけない」と、首位討ちに燃える。次節で札幌が勝ち、16位の広島が負ければ、16年ぶりのJ1残留が決まる。「他を気にせず、目先の試合で勝ち点3を取って残留を決めたい」と意気込んだ。【中島宙恵】