J2は前節、首位大分トリニータがヴァンフォーレ甲府、3位FC町田ゼルビアが栃木SCに敗れ、2位レノファ山口FCがツエーゲン金沢とドローと上位3チームが対戦戦績の良くない相手との対戦で勝ち点を落とした。一方、5位松本山雅がアルビレックス新潟に勝ち、3連勝で首位に浮上。4位アビスパ福岡は京都サンガとの対戦だったが、西日本豪雨の影響で中止となった。

 今節の注目カードは、2位に後退した大分トリニータが、ここ7戦無敗で7位に浮上した大宮アルディージャとアウェーで対戦する1戦だ。大分は15年以降、大宮に3連敗で今季も5月3日のホーム戦で1-2で敗れた。その試合で後半20分に決勝ゴールを決めた大宮FW大前元紀は、3戦連続ゴール中と絶好調。ここ10試合で見ても、2度の3戦連発で計7ゴールと固め打ちしている。得点ランクも、山口FWオナイウ阿道に1ゴール差の13得点で2位と肉薄しており、大分が大前を止められるか否かがカギになりそうだ。

 首位の松本は、アウェーで8位ファジアーノ岡山と対戦する。11日の天皇杯3回戦・浦和レッズ戦では、前節7日のアルビレックス新潟戦から2ゴールを決めたFW高崎寛之を含む6人を先発から外したが前半10分に先制。その後、追いつかれた中、高崎を後半29分から投入も不発で、同40分に失点し逆転負け。それでも、控え組主体で浦和をあと1歩まで追い詰めたことで自信は付いただろう。ただ、岡山にはリーグ戦で5分け3敗と8戦未勝利が続いている。アウェーでも2分け3敗と1度も勝てておらず、データ的に相性は悪い。

 3位の山口は、10位の東京ヴェルディとアウェーで対戦する。過去、リーグ戦で5試合戦い3勝1分け1敗と相性が良く、現在2連勝中でアウェーでも1勝1分けと負けがない。得点ランクトップ14ゴールのオナイウ阿道は、激しい撃ち合いを4-3で制した5月12日のホーム戦でも、2点をリードされた後半26分、1点をリードした同ロスタイム2分と2ゴール決めて、チームを勝利に導いた。オナイウの決定力が勝負の鍵を握る。

 4位の町田はアウェーで19位ロアッソ熊本と対戦する。町田は4勝1分け、アウェーでも2連勝中と熊本を“お得意さま”にしている。

 前節も然りだが、過去の対戦データが昨今、試合結果に反映されている印象がある。今節もデータ通りの結果で、上位陣の順位が変動するのか注視したい。