柏レイソルがルヴァン杯決勝の前哨戦を制した。11月7日のルヴァン杯決勝で戦うFC東京に3-1で快勝。23得点で得点ランク独走中のFWオルンガは、FWクリスティアーノの今季初ゴールを含む2得点をアシストし勝利に貢献した。今季、4カ月離脱していたクリスティアーノの復活に火を付け、ルヴァン杯決勝へ弾みをつけた。

ルヴァン杯決勝の前哨戦で、柏の攻撃陣が強烈な印象を残した。高さ、速さ、うまさを兼ね備えるオルンガを軸に3得点。しかも、今季無得点だったクリスティアーノが2得点。得点王独走も、アシストゼロだったオルンガが2アシスト。ルヴァン杯決勝の相手の東京に多彩な攻撃を見せつけた。

1-0の後半1分、オルンガが相手のバックパスをカットするとドリブルで仕掛け、最後はゴール右に走り込んだクリスティアーノへパス。クリスティアーノの今季初ゴールをアシストした。後半30分にも、スルーパスでクリスティアーノの2得点目をアシスト。クリスティアーノは「オルンガとは18年の夏からプレーしている。通常は、私が彼にアシストしているが、今日は彼の番でアシストをしていただいた」とオルンガへの感謝を表現した。

クリスティアーノはリーグ再開後、チーム練習で太ももを痛め約4カ月離脱していた。10月3日の横浜FC戦で戦線に復帰したが、ゲーム感覚や体力を含め、得点もアシストも量産する以前の姿に戻るまで時間を要した。クリスティアーノが“完全復活”し、チームの大半の得点を担ってきたオルンガがアシストに回る新たな得点の形が生まれた。

オルンガは来月中旬にケニア代表として招集されたため、一時はルヴァン杯決勝出場が危ぶまれたが、出場してから代表へと合流することが決まった。前哨戦の完勝で東京に重圧をかけたことは間違いない。オルンガとクリスティアーノの前線が、チームに7年ぶりのタイトルをもたらしそうだ。【岩田千代巳】