北海道コンサドーレ札幌は、ホームで名古屋に0-2の完封負けを喫し、4試合ぶり黒星で9位に転落した。

前半30、45分に2発を決められ、アウェーに続き連敗。攻撃面ではJ1新人最多タイの4試合連続ゴールを狙ったFW小柏剛(23)は不発。守備面では、主将のMF宮沢裕樹(31)が脳振とうのため欠場の中、名古屋を封じられなかった。

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上位名古屋との対戦で札幌は勝ち点を重ねることはできなかった。雨が降って滑りやすいピッチで、思うように試合をコントロールできなかった。前半2失点。今節終了時点で失点数リーグ2位の堅守相手に後半ゴールをこじ開けようとしたが、屈した。FW小柏は「上位に勝たなきゃいけない立場で勝とうと試合に入ったが負けてしまい、ふがいないって気持ち」と肩を落とした。

ルーキーには重圧があった。小柏はJ1新人最多タイの4戦連発の記録がかかっていた。94年市原FW城、96年鹿島FW柳沢に続く25年ぶり史上3人目の快挙の好機は前半4分。左足でシュートを狙ったが、うまくミートできなかった。「名古屋の堅い守備を完璧に崩すことができなかった。もっともっと練習しないといけない」と、責任を感じていた。

急きょプランの変更があった。チームにアクシデントが襲ったのは24日の前日練習中。MF宮沢の頸部(けいぶ)付近にボールが直撃。診断の結果、脳振とうで欠場を余儀なくされた。前節大分戦(1△1)は累積警告による出場停止。この日に復帰予定だったが、3バック中央で守備の要、チームのまとめ役が2試合連続で不在。結果も1分け1敗と勝てていない。代わってキャプテンマークを巻いてフル出場したDF福森は「裕樹さんがいるとチームを落ち着かせてくれる。DFラインでは自分が年上。代わりとしてやっていかないといけない」と危機感を募らせた。

次節は首位川崎Fと中2日で対戦する。宮沢の復帰は難しい。相手はこの日、今季初黒星。福森は「連敗は決して許されない。相手も連敗は避けたいはず」と気を引き締めていた。チーム一丸の戦いが続く。【保坂果那】

▽ペトロビッチ監督 4試合ぶり黒星を喫したペトロビッチ監督 試合内容は決して下を向く内容ではなかった。ラストパスの精度、決定力が欠けていた中、なかなかゴールをこじ開けられなかった。

▽無得点だったFW小柏 名古屋の堅い守備を完璧に崩すことができなかった。僕にもチャンスがあった。そういうところを決めていかないと難しい試合になる。