女子100メートルで日本記録保持者の福島千里(29=セイコーホールディングス)が11秒42で12年以来、6年ぶりに優勝した。
予選2組を11秒58で1位通過し、迎えた決勝。持ち味のスタートダッシュが決まらず出遅れ、一瞬、ヒヤッとさせたが、中盤から徐々に加速するとラストまでしっかり伸びて2位の前山に0秒14差をつけた。
会見場に姿を見せた福島は開口一番「ホッとした~」と話し、「織田記念では良いスタートが切れていなかったので、これで今シーズンが楽しみになった」とほほ笑んだ。
同大会は10年に11秒21の日本記録を出したゲンのいい大会だったとはいえ、13年(2位)に外国人選手に敗れると14年は骨折のために欠場。さらに、15年から昨年までは足のふくらはぎのけいれんなどで途中棄権と走りきるとさえできなった。
「出ることを悩むくらい、いい思い出がなかった」と振り返り苦悩してきたものの、今年1月から男子の山県亮太がいるセイコーホールディングスに入社。山県だけでなくスタッフみんなから「今年は大丈夫」と背中を押され、出場に踏み切り、悪夢を振り払った。「不安だらけでも大丈夫と気持ちを切り替えて挑んだ」と話す。
今年は6月の日本選手権(山口)、その先にある8月のジャカルタ・アジア大会をターゲットに入れている。今後は5月3日の静岡国際に出場する。
「もっと、もっとレベルアップしていきたい」と国内初戦で好スタートを切り、新たな1歩を踏み出した。【松末守司】

