陸上男子400メートル障害で世界選手権4度出場の安部孝駿(28=ヤマダ電機)が1日、オンラインで行われた、中高生や指導者にインスタグラムなどでコーチングなどを行うサービス「CORD TRACK AND FIELD CLUB」の設立会見に出席した。

「オリンピックが延期になり、試合がない状況が続いている。自分自身で何かできることないか考えていた。競技者として、経験や知識を伝えていくいい機会だと思い、賛同させていただきました。種目や所属が違う選手と手を組むことで、大きな力が出せると思っている。みんなで協力して、陸上界を盛り上げていけたら」と話した。

同サービスは空間デザインなどを手掛ける会社「MINT TOKYO」が運営するもの。安部以外にも男子やり投げの新井涼平(28=スズキ浜松AC)、男子110メートル障害の増野元太(27=メイスンワーク)、男子走り幅跳びの山川夏輝(24=東武トップツアーズ)らが講師となり、インスタグラムやラインを利用し、トレーニングやコンディショニングなどの動画を配信していく。環境面に恵まれない中高生も、登録すれば、オンラインを通じ、トップレベルの指導を受けられる。また会員限定の交流会なども実施される予定という。

登録アスリート、コーチ側には収益が還元される。また企業の小口スポンサーも募集し、参加学生へ奨学金などの援助も目指していくという。初年度は1万人、将来的には3万人の会員を目指す。自身も学生時代に陸上をしていたMINT TOKYOの池淵智彦社長は「コーチと学生の一体感を作り、CORDの仲間としてコミュニケーションが取れるようなサービスになればいい」と話した。