日本人トップの秋山清仁(28=愛知製鋼)から赤崎暁(24=九電工)大石港与(34=トヨタ自動車)久保和馬(25=西鉄)が、24年パリ五輪の代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。

大混戦のMGC獲得争いだった。折り返し時点では、久保が日本人トップだった。だが、右足首を痛めた影響で徐々に後退して、遅れていた37キロ過ぎに赤崎、大石が日本人トップ争いに復帰。だが、思いのほかペースが上がらない中で、今度は一般参加の秋山が「日本人トップで走れたのが信じられない」という怒濤(どとう)の追い上げでトップに躍り出た。

秋山、赤崎、大石はMGC獲得基準の1つである日本人1~3位(2時間10分00秒以内)をクリア。久保は日本陸連が指定する大会2本の平均タイム(2時間10分00秒以内)で達成した。

ただ、2時間6分43秒で優勝したエチオピア生まれで国籍はイスラエルのマル・テフェリから6位までが外国勢。日本人トップの秋山でさえ、2時間8分43秒の7位と力の差を見せつけられて、日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトリーダーの瀬古利彦副会長(66)は「レベルが低かった。(日本人1位が)7位だもん。今日は60点。世界で戦うには物足りない」とし、辛口の評価だった。