最大の敵は「中国の笛」-。水球男子日本代表は9日、東京辰巳国際水泳場で、北京五輪銀の米国と練習試合を行い、18-16で金星を挙げた。16日からのアジア大陸予選(中国・仏山)では84年ロサンゼルス大会以来の五輪出場権に挑む。チーム状況は万全だが問題は地元中国の審判の笛になる。
大本洋嗣監督(48)は「笛が心配。ひどいのがあるから」と警戒。水球も他のボールゲーム同様、審判の笛で、一気に形勢が変わる。国際大会で地元有利の笛が吹かれることは多い。ハンドボールなどの「中東の笛」が有名で、08年北京大会のアジア予選がやり直されるなど、社会問題になった。誤審問題が起こることを予期したかのように、地元中国は他国のテレビカメラを一切排除したという。
「中国の笛」の不安が高まる中、選手たちは頼もしかった。約2カ月間は1度も自宅に帰らず、国内、海外合宿を敢行。実力と結束力を高めた。志水祐介主将(27)は「笛を気にしすぎると自分たちのプレーができなくなる。声を掛け合えば大丈夫」と最大の敵を克服する自信をみせた。【田口潤】
◆リオデジャネイロ五輪への道 アジア大陸予選は5カ国が出場し、優勝すれば出場権獲得。ライバルは中国とカザフスタンになる。2、3位は来年3月開幕の世界最終予選(イタリア)に回る。同予選では12チーム中3、4チームが出場権を得る。ただし、強豪の欧州勢も参加するため、同予選での五輪出場権獲得はきわめて難しい見通し。


