日本オリンピック委員会(JOC)は7日、一連のスポーツ界で起きた不祥事の多発を受け、都内で、JOC加盟団体のトップを集めた会長会議を初開催した。

加盟する54の国内競技団体から、各団体の会長ら115人が出席して情報交換を行った。これまでは選手や強化担当者を対象とした意見交換の機会は設けられてきたものの、会長などのトップを対象としたものは初めてとなった。

出席したスポーツ庁の鈴木大地長官(51)は不祥事を防ぐためにも「スポーツ団体のガバナンス確保のためには、国等の関与を強化すべきとの議論もある」と話した。一方でJOCの竹田恒和会長(71)は「JOCとして活動を行わなければならないことに、できないような圧力がかかった場合には、我々としてはIOCの憲章通りきちんと対応していかないといけない」と政治がスポーツに介入する危険性も指摘。「ただ国とはよりよい関係、調和をもって、我々が自立していくことが求められている」と続けた。

参加団体を代表して取材に応じた陸連の横川浩会長(71)は「自立性とか自主性とか自浄能力というのは、自分でそれを示して周囲に納得してもらうということだと思う」との意見も話した。

意見交換の冒頭では、日本ボクシング連盟の内田貞信会長が一連のパワハラ問題に対して「申し訳ありませんでした」と全体謝罪する一幕もあった。