7月10日、オーストリアのレッドブルリンクでF1の第2戦シュタイアーマルクGP初日のフリー走行が行われた。2週連続の同地での開催となるが、今回は同サーキットが位置するシュタイアーマルク州の名を冠しての開催となる。

午前中のフリー走行1回目ではレーシングポイントのセルジオ・ペレスが1分4秒867のトップタイムを記録したが、午後のフリー走行2回目ではレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが1分3秒660を記録してトップに立った。

現地では土曜が豪雨の天気予報となっており、予選を含む土曜のセッションが中止となった場合にはこのフリー走行2回目の結果が決勝のスターティングリッドとなるだけに、セッション中盤に新品のソフトタイヤを立て続けに投入してアタックをするドライバーが続出。その中でフェルスタッペンは先週のマシン挙動の問題を解決してトップタイムを刻んだ。

「クルマはすでに先週よりも良いフィーリングだよ。マシンバランスが大幅にドライブしやすくなったし、大きく前進することが出来た。マシンに対する理解を深めるために、様々な方向性のセッティングをトライしたんだ。そのおかげで正しい方向性が見つけ出せたと思う。まだフリー走行でしかないしメルセデスAMGとの差がどうかははっきりとは分からないけど、僕らとしてはとても満足だ」

2位にはメルセデスあMGのバルテリ・ボッタスが0.043秒差、3位は好調ペレスが0.217秒差で続き、開幕戦の不振を受けてマシンにアップデートを前倒し投入したフェラーリは9番手と16番手に沈んだ。

なお、先週の開幕戦で起きた電気系トラブルについては、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターが以下のように説明している。

「マックス・フェルスタッペン車はメカニカルトラブルによってパワーユニットの電気系に問題が発生していましたが、これはパワーユニットに関連するものではありませんでした。アレクサンダー・アルボン車は(ルイス・ハミルトンとの接触で)グラベルを走行した後に異常値が出ており、それが悪化して我々の設定した限界値に達したためマシンを止めました。パワーユニットの電気系は全て交換し、非常にシンプルでベーシックな対策を施して今回のレースに臨んでいます。まだ詳細は継続して調査中ですが、今のところマシンに問題はなさそうです」

(米家峰起通信員)