吉本芸人がネタ動画 ロングコートダディの売りはネタ?筋肉? 夏フェス司会に全力です

総勢6000人にも及ぶ所属タレント、芸人を抱える吉本興業。日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週木曜日を「吉本の日」とし、企画インタビューを掲載。売り出し中の芸人には約3分の自己PR動画も同時アップ。時にはネタを入れ「こんだけおもろいで!」とアピールしてもらいます。

おもろいで!吉本芸人

取材・三宅敏

夏本番-。吉本興業がプッシュする若手芸人総出演イベントが今年も開催される。お笑いからゲーム、スポーツ、歌まで内容てんこ盛り。3チームに分かれての大バトルとなる。爆笑必至の夏フェスの司会進行を務めるのは人気コンビ、ロングコートダディだ。堂前透(32)と兎(33)に、同イベントへの思いを聞いた。

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笑いの王国・よしもと。その若手芸人が総出演する夏のイベントが「マンゲキサマーフェス2022 おもしろ三国志 ロコディ・ニッ社がまさかの三つ巴?ぼちぼち大阪夏の陣」だ。7月23日午後1時開演(第1部)、同5時開演(第2部)計7時間半もの豪華版(有料配信あり)。ロングコートダディは、ニッポンの社長(辻、ケツ)とともに司会進行を担当する。

堂前 例年のフェスに比べて、お笑い色がより濃くなるような気がします。通常のコンビやトリオとは顔ぶれを替えてのユニットコントあり、大喜利あり。僕らもとても楽しみにしています。

 僕らの役目としては盛り上げ役はもちろんですが、出演者のひとりとして会場の笑いを全力で取りにいきますよ。

参加するのは、いつもよしもと漫才劇場(マンゲキ=大阪・千日前)で活躍している面々。それぞれ「堂前軍団」「辻軍団」「兎・ケツ軍団」の3グループに分けられ、対抗戦を行う。マンゲキ(有観客)と森ノ宮漫才劇場(無観客)を舞台に熱戦が繰り広げられる。

以下、主なメンバーを一部抜粋。

★堂前軍団 青空、ダブルアート、令和喜多みな実、セルライトスパ、さや香、スナフキンズ、なにわスワンキーズ、コウテイ、ダブルヒガシ、丸亀じゃんご、天才ピアニスト

★辻軍団 span!、アーネスト、ラフ次元、吉田たち、マルセイユ、ビスケットブラザーズ、滝音、隣人、もも、ハイツ友の会

★兎・ケツ軍団 ガチャガチャ、ミルクボーイ、祇園、ヘンダーソン、ツートライブ、マユリカ、からし蓮根、カベポスター、kento fukaya、ゆりやんレトリィバァ

お笑いだけでなく、歌やスポーツでも競い合い、優勝チームには賞金100万円が贈られる。当然、各軍団が目の色を変えて優勝を狙う。

堂前 うちのメンバーでは、丸亀じゃんごの北村(敏輝)が活躍しそうな気がしています。理由はありません。直感です。

 いつもマンゲキで一緒にやってる仲間ですが、この日は、ふだんとは違った顔を見られる楽しみがあります。鬼としみちゃむ、それに苺ちゃんがマンゲキメンバーに加わったので、未知の魅力という意味で期待しています。ひとりひとり伸び伸びやってくれるのが一番です。

マンゲキ総出演の大イベントで、司会進行を任されるのは、それだけロングコートダディへの期待が大きな証拠でもある。

 正直、プレッシャーは感じています。最初、このフェスのお話をいただいた時、僕ひとり「やりたくない」と言ってたんです。タイプ的に責任を持って、矢面に立つのは苦手でして。できれば他の人に任せて、自分はその後ろで自由に動き回る方がありがたい。ただ、いつの間にか(リーダー的役割を期待される)そういう立場になったのかな、と。やらなきゃならないのかな、と腹をくくって引き受けました。

堂前 僕も不安があるといえばあるんですが、責任やプレッシャーと向き合うのは嫌いじゃない。マンゲキにはいつも世話になっているし、とても感謝しています。

だから、このフェスを大成功させたいという気持ちが強いです。

取材に答えるロングコートダディの左から堂前透、兎(撮影・白石智彦)

取材に答えるロングコートダディの左から堂前透、兎(撮影・白石智彦)

ロングコートダディとタッグを組んで、同イベントの顔となるのが、ニッポンの社長。こちらも主にマンゲキをベースに大活躍する人気コンビだ。コント、漫才の両方で実力を発揮するというのも共通する。

 辻とはデビュー直後から一緒にやってきた仲間です。ピンで活動していた当時から辻の面白さには注目していて、よく話もしていました。今回のフェスではお客さんに笑っていただくと同時に、僕ら4人も心から楽しみたいと思ってます。

堂前 ニッポンの社長は気の合う友人ですし、仕事のうえではライバルですが。笑いに対する温度というか、感覚が近いんでしょうね。

ロングコートダディ、ニッポンの社長の4人による新番組「ぼちぼちストレンジャーズ」(GAORA)が放送スタートした。地球侵略を目的に宇宙からやってきたというシュールな設定。マンゲキの舞台で展開されるコント中心の番組だが、テレビ画面を通じても互いの仲の良さがうかがえる。

 おととしのキングオブコントでは、ニッポンの社長と僕らと一緒に決勝進出することができました。あの時は楽しかったし、うれしかった。例えるとすれば、辻は3人目のロングコートダディ。(相方の)ケツは200番目くらいかな(笑い)

◆ロングコートダディ 2009年4月コンビ結成。

堂前透(どうまえ・とおる) 90年1月16日、福井県おおい町生まれ。趣味はイラスト、ゲーム、マージャン。身長177センチ。

兎(うさぎ) 88年8月19日、岡山市出身。趣味は釣り、マージャン、マンガ。身長175センチ。

ともにNSC(吉本総合芸能学院)31期生。20年キングオブコント決勝進出。21年Mー1グランプリ決勝進出。

この4人でいれば気負いもなく、互いに心が通い合う。笑顔がチャーミングで小柄なケツは兎、堂前にとっても弟のような存在でもある。身長は堂前177センチ、兎175センチ、辻183センチ、ケツ162センチ。なるほど、見た目からでも末っ子感が漂う。

若手ひしめくマンゲキを主戦場とするロングコートダディだが、吉本の本拠地、なんばグランド花月(NGK)への出番も着実に増えている。西川きよし、桂文枝、桂文珍、オール阪神・巨人ら大ベテランが出演するひのき舞台。NGKの客席はマンゲキの2倍以上。観客の年齢層もぐっと幅広くなる。若いファンの多いマンゲキでは爆笑をとっても、NGKでは簡単に運ぶとは限らない。

 慣れたとはまだまだ言えませんね。まだ僕らはマンゲキでの仕事が多いので、一度自分の中で気持ちをリセットしてからNGKに臨むようにしています。自分たちの持ちネタの中で、その時のお客さんに合うものを出すようにはしていますが。

堂前 マンゲキとは年齢層が違いますからね。正直にいえば、年配の方を喜ばせる力は、僕らにはまだ足りない。今後キャリアを重ねつつ、しっかり成長していきたいです。

ロングコートダディの左から堂前透、兎(撮影・白石智彦)

ロングコートダディの左から堂前透、兎(撮影・白石智彦)

NGK、マンゲキ以外にも、よしもと祇園花月や森ノ宮漫才劇場にも出演。ライブでコントや漫才を演じるうえ、テレビやラジオ出演にと多忙な日々。仕事で疲れた頭と体を癒やす存在が二人にはあった。

ひとり暮らしの堂前は、部屋で猫を飼っている。以前は保護猫だった2歳の雌(名前はハフちゃん)。かつて実家暮らしだった中学生の頃、野良猫を連れて帰って以来、猫とは縁がある。よく言われるように、犬ほどベタベタつきまとわれることがないのがお気に入り。

堂前 自分の部屋に帰ってみると、幸せの毛のかたまりが動いてるんです。

お笑いの世界でもセンス抜群と評価される、彼らしい独特の表現で猫への愛を語った。

一方の兎は、自室に水槽を設置。魚とともに生活している。犬や猫よりも魚が自分には合っているという。

 飼っているのは淡水カサゴ。泳いでいるのを見ていると、心が落ち着くんです。気づけば2時間くらい過ぎていたこともありました。

責任や多忙さも手伝って、このところ疲れ気味だというが、部屋で過ごす時間が明日への活力となっている。

秋風が吹く頃には、キングオブコントやMー1グランプリといった賞レースも佳境に入ってくる。もちろん堂前、兎にとっても秋冬の大目標ではあるが、この夏には彼らにしかできない仕事が待っている。