ブラインドスイマー富田宇宙(32=日体大大学院)が、初のパラリンピック出場を決めた。

男子400メートル自由形(視覚障害S11)予選、4分33秒26で派遣基準記録を突破し、東京大会の代表に内定。24日の選考委員会で正式に決定する。

高いハードルを、富田は楽々と飛び越えた。開幕直後、全種目を通じて2レース目で代表内定を勝ち取り「予選で決めようと思っていたので、うれしい」と笑顔をみせた。「さらに更新する」と自身の持つ日本記録(4分32秒90)突破を狙った決勝では力みもあってタイムは伸びず「すみません」。それでも、目標の東京大会出場を決めてホッとした表情をみせた。

16年リオ大会は派遣基準記記録が切れずに落選。優勝で内定となる19年世界選手権はこの日の400メートル自由形など2種目で2位とわずかに届かなかった。新型コロナ禍で思うように練習できないこともあったが、努力を続けてきた。「この大会に集中し、気持ちを入れてきた」と話した。

東京大会では金メダル獲得を目指す。この日は予選で力を出し尽くしたためか決勝で失速したが「本番は予選は(3分)40秒くらいで、決勝で上げる」と青写真も披露した。