侍ジャパンの金子誠ヘッドコーチ(45)が坂本勇人内野手(32)が8回に決めた送りバントの意義を語った。

場面は1点を追う8回無死一塁。初球から2球連続で侍首脳陣は坂本にバントのサインを指示し、初球はファウルも2球目にきっちりと決めた。金子ヘッドは「セカンドに(走者が)進んでいなかった試合なので、監督のまず形をつくりたいっていう考え。あと勇人がやってくれることで、このチームの今後のメッセージになるというのも含めて、だと思います」。リーダー的存在の坂本による献身的な姿が、今後のチームに好影響を与えると説いた。

2点を追う9回裏の攻撃は「本当、選手が助けてくれたような感じでした」。限られた選手枠(24人)の中で、攻撃面では9回以外は代打や代走のカードを切らなかった。「(9回の攻撃は)まずは追いつくこと。あとは、タイブレークになった時の守備のことも考えると、もともと選手はこういう人数ですから。7回とかの勝負どころで先にいったとしたら、結果論ですけど9回にそういういろんなことができなかったんじゃないかとか。そこは、結果的にうまくいった。やっぱりキャッチャー2人とか、足が1人2人というのは、使いどころはギリギリまで。だから、うまくいったからいいですけど。あのまま終わっていたら、7回のところで近藤の代打がなかったとか議論されると思うんですけど、それは全て最後の攻撃の選手たちが正解にしてくれた」と感謝した。

最後に金子ヘッドは「あとは(9回に柳田が内野安打となった時の)相手のベースカバー(の遅れ)。それは、お互いにあることだから。ああいうミスから(ピンチに)なるというのは、逆に引き締めていかないといけない」と、次戦以降を見据えた。