東京オリンピック(五輪)のフェンシング男子エペ米国代表の補欠選手アレン・ハジック(29)が、過去の性的不適切行為を理由に選手村への入村が認められず、チームとは別に近隣のホテルに1人で滞在していると米ニューヨーク・タイムズ紙などが報じた。2013年から15年にかけてフェンシング選手を含む3人の女性に性的不適切行為を行ったとして告発されたことに対する措置だという。

今年5月に米国代表入りが決まった後に3人の女性から訴えられたハジックは、6月2日に一時的に競技への参加資格が停止されたものの月末には資格停止が解除され、東京五輪への出場が認められていた。本人は容疑を否認しているが、一部の女子代表選手から出場を取りやめるよう求める声が上がっており、仲裁人は行動を制限するため競技やトレーニングに参加する以外はホテルの部屋からの外出を禁じた。他の選手への配慮と安全を守るために隔離する必要があると説明しており、ハジックの弁護士は来日時も他の選手とは別のフライトで移動していたと話している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)