国際オリンピック委員会(IOC)の第138次IOC総会が8日、都内で行われ、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(56)があいさつした。

五輪の最終日を迎え、バッハ会長の冒頭スピーチに続いて登壇。新型コロナウイルス対策や競技に関して総括した。

コロナ対策については「東京大会は史上初の延期を経験し、コロナ禍での開催となりましたが、感染症対策に万全を期して臨んで参りました。来日いただく皆さまには出国前から検査をいただき、滞在中も徹底的な検査にご協力をいただきました。陽性者の事案についても速やかに適切な対応をすることで、大きな問題を生じさせることなく最終日を迎えることができました」と評価した。

競技に関しては「復興五輪の象徴である福島あづま球場でのソフトボールを皮切りに史上最多の33競技が開催されました。世界中で多くの皆さまにテレビやストリームを通じて観戦いただき、アスリートの躍動を感じていただけた。コロナで分断された時間をへて、アスリートが東京の舞台に集い素晴らしいパフォーマンスを繰り広げた光景は、今の時代に、多くの方に希望をもたらしたと確信しています」とアスリートを称賛した。

その後は有観客で開催した一部の試合、学校連携観戦プログラムで児童や生徒を招いた自治体への感謝、ジェンダー平等や持続可能性の成果を強調。医療従事者への敬意と感謝を述べた後、最後に「この困難な時代に、次の開催都市であるパリの皆さまにバトンを無事にリレーできることに安堵(あんど)の気持ちもあります。次はパラリンピックです」とまとめ、引き続きの安心安全な大会開催を約束した。【木下淳】