混合ダブルスで藤原(ふじはら)大輔(27=ダイハツ工業)、杉野明子(30=ヤフー)組は3位決定戦でインドのペアを23-21、21-19で下し、銅メダルを獲得した。杉野は女子シングルスに続き2個目のメダル。前日のシングルス3位決定戦で惜しくも敗れた藤原は念願だったメダルをつかみ、人目をはばからず涙を見せた。

「義足でも勝てることを証明したい」。そう訴えてきた男は勝利が決まると、こみ上げる感情を抑えきれず泣いた。「ずっと張り詰めていた物が一気に解放されて力が抜けた感じでした」と話し、ペアを組む杉野と抱擁した。

ジュースにもつれた熱戦となった第1ゲームを物にすると勢いに乗った。第2ゲームは2人の息の合った連係プレーが随所に見られ、相手のミスを誘い連続得点。終盤に一時同点に追いつかれる場面もあったが、最後は藤原のスマッシュでインドペアを退けた。

表彰台では間違って銀メダル用のブーケを一時取ってしまうハプニングもあったと笑みを交えて振り返り、「パラのバドミントンでも、義足で行う選手がいるんだぞとアピールできた」と胸を張った。