サッカー男子日本代表の森保一監督(52)が、スペインとの準決勝前日の2日、試合会場の埼玉スタジアムで会見に出席した。

試合に向けて「間違いなく難しい試合になると思う」と、優勝候補の一角である強豪について警戒心を強めた。勝って決勝進出を決めれば、五輪サッカー日本代表としては初の快挙となる。「五輪のメダルをかけた戦いに挑めることをうれしく思っている。これまでのように目の前の一戦に最善の準備をするということ、選手には持っている力を思い切って発揮してほしいと思う」と、あくまでいつも通り臨むことを強調した。

大会直前の7月17日に行われた国際親善試合は1-1の引き分け。先制したが、追いつかれた。パスをつなぐサッカーを得意とする相手のボール保持率が60%を超え、我慢の時間帯も多かった。「世界的に見ても、なかなかポゼッションで(スペインを)上回るチームはないのでは。それくらいの力をもったチーム」と相手の実力にも敬意を表しつつ「大切なことは、相手に握られてもそこで我慢強く、相手のやりたいことを食い止めながら、攻撃につなげること。そこがあれば、力関係と流れの中で保持率を上げることができると思うし、明日の試合の中でも自然とうまれてくる」と、選手たちがけおされることなく戦うことに期待を寄せた。

累積警告で出場停止となっているDF冨安健洋のセンターバックに関しては選手を入れ替える必要がある。指揮官は「起用はまだ決定していないが、これまでの戦いをベースに、疲労を考慮しながら決めたい」と大きな変更は行わない方向であることを示唆した。