女子1次リーグA組の日本は、初戦でケニアに3-0でストレート勝ちした。

第1、2セットを連取して迎えた第3セットのプレー中に、エースの古賀紗理那(25=NEC)が足を痛めて退場するアクシデントが起きた。その後、一時逆転される苦しい展開を25-23で制した。日本は27日に16年リオデジャネイロ五輪銀メダルのセルビアと対戦する。B組では前回女王の中国がトルコに0-3で敗れる波乱があった。

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2大会ぶりのメダルを目指す日本に、初戦でアクシデントが起きた。2-0で迎えた第3セット。10-8になった直後にアタッカーの古賀がコートに倒れ込んだ。ブロックからの着地で右足を痛めたようで、自力で立ち上がれず、車いすに乗って会場を去った。

20歳の籾井が正セッターに成長し、アタッカーに古賀と石川、オポジット(センター対角)に黒後の布陣が定着。16年リオデジャネイロ五輪後に中田久美監督が就任して主要大会で好成績を残せていなかったが、5~6月のネーションズリーグ(イタリア)で4位入賞。手応えをつかんで迎えた五輪だった。

動きが硬かった第1セットは、21歳の石川が強いサーブで流れを引き寄せて、レフトから強打を決めるなど、25-15で先取。第2セットは石川と黒後が次々とアタックを決めて25-11と圧倒した。しかし、古賀の負傷退場直後にケニアに追いつかれると、以降は一進一退に。ネーションズリーグでチーム最多、全体5位の254点を挙げた大黒柱の離脱の影響は大きかった。それでもこのセットを25-23と何とか制した。

試合後、中田監督は「スパイクを打った相手の足に乗って右足をひねった」と古賀の状況を説明。チーム関係者は「かなり腫れていた。軽傷ではないだろう」と話した。籾井は「誰が入っても強いチームが本当に強い」と気丈に振る舞ったが、開幕早々に正念場を迎えて、目標の表彰台に早くも黄信号がともった。