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ジェンティル7センチ差で3冠/秋華賞

秋華賞を制し牝馬3冠を達成したジェンティルドンナ。岩田騎手は指で3冠を示した
秋華賞を制し牝馬3冠を達成したジェンティルドンナ。岩田騎手は指で3冠を示した

<秋華賞>◇14日=京都◇G1◇芝2000メートル◇3歳牝◇出走18頭

 快挙だ! 断然人気のジェンティルドンナ(石坂)が鼻差で優勝し、史上4頭目の牝馬3冠の偉業を成し遂げた。今後は流動的だが、ジャパンC(G1、芝2400メートル、11月25日=東京)を舞台に、オルフェーヴルとの3冠馬対決の夢が膨らんできた。絶好調の岩田康誠騎手(38)は昨年のアヴェンチュラに続く秋華賞制覇で、年間G1最多勝記録にあと1と迫った。

 歴史に名を刻んだ。「貴婦人」の頭上には、史上4頭目のトリプルクラウンがきらきらと輝いた。

 手に汗を握った。最後の最後でヴィルシーナとジェンティルドンナの一騎打ち。2頭が並んでゴールした瞬間、淀は大歓声に包まれた。内か? 外か? ざわつくファンをよそに、岩田騎手は勝利を確信していた。1着の枠場に入るなり「ウォー!」と雄たけびを上げ、喜びを爆発。「3冠を取るべくして生まれてきた馬だと思う。馬の潜在能力で勝たせてもらいました。ジェンティルドンナの背中に乗れていて良かった」とパートナーをたたえた。

 約7センチ差の勝利に「ぎりぎり。オレの人生みたい(笑い)。はらはらさせてすみません」と、応援してくれた大勢のファンに謝罪した。最大のライバル、ヴィルシーナがハナを奪い、チェリーメドゥーサがまくって行ったときも、慌てなかった。4角で左ステッキを数発。ギアをトップに入れると、グンと加速した。まだ遊ぶところを見せながらの強烈な末脚だった。

 レース前にアクシデントもあった。馬場入場の際にジェンティルが観客に驚いてしまい落馬。あわや放馬…という状況だった。「歴史が変わってしまう。死んでも手綱は離せない」。表彰式が始まる前に痛みに気づいた。右足を捻挫していたのだ。足をひきずって表彰式に参加した。しかしレース中は「痛さを忘れるくらい熱いレースをさせてもらえた」と笑った。この集中力こそ彼の強さだ。

 これで今年JRAのG1で5勝。あと1勝で年間最多記録の6勝に並ぶ。土曜に東京で騎乗した岩田騎手は、その夜に栗東に戻り、秋華賞当日の午前4時には菊花賞の相棒ディープブリランテの調教にまたがり、次の「仕事」に備えていた。ジェンティルを担当する日迫助手は言う。「彼が乗って負けたらしゃーない、というくらい。感心する」。石坂厩舎にも毎日顔を出し「よう来てくれる。勝負に対して、本当に一生懸命」と石坂師からも大きな信頼を得ている。

 加えて向上心も果てしない。「もっと余裕をもってジェンティルを勝たせてあげるジョッキーになりたい。女の子から女性へと、もっとどっしりとできたら世界に通用する名牝になると思う」と、岩田はまだまだ上を見据える。史上4頭目の3冠牝馬、彼女の真の伝説はこれから始まるのかもしれない。【平本果那】

 [2012年10月15日9時8分 紙面から]




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