横浜F・マリノスの東京五輪代表FW前田大然(23)が、3日の柏レイソル戦(2-1)で今季10ゴール目を決めた。J1で年間2桁得点は自身初。日本代表FWオナイウ阿道(25)も得点ランク4位の11ゴール目を挙げており、日本選手2人がそろって10ゴールに到達した。横浜で複数の日本選手がシーズン2桁得点は、07年以来14年ぶりとなった。
昨季はブラジル人FW3人が10ゴール以上をマークしたが、最多タイ13得点のジュニオール・サントスとエリキが今季からチームを離れた。新たな得点源として期待されたブラジル人ストライカーのレオ・セアラも新型コロナウイルスの影響でチームへの合流が遅れ、昨季は出場時間の限られたオナイウと前田が開幕から先発の機会を得て競うようにゴールを積み重ねている。
07年の横浜はFW大島秀夫が14点、MF山瀬功治が11点、FW坂田大輔が10点と、年間34試合制で3人が10得点以上を挙げた。今季の2人はシーズン折り返しの19試合終了時点で10得点以上をマークしており、最終的には2人そろって20ゴールに到達する勢いだ。
同一チームの2人が20得点以上となれば、ホームアンドアウェー各2試合の年間52試合制だった95年にMFビスコンティ(48試合27得点)とFWメディナベージョ(40試合21得点)が達成して以来、クラブ26年ぶり2度目となる。95年の横浜Mはアルゼンチン代表経験者2人が活躍しクラブ初の年間優勝を成し遂げた。
J1全体でも95年を最後にこの記録を達成したチームはなく、日本選手2人が20得点以上となれば、95年V川崎(現東京V)のFW三浦知良とFW武田修宏以来、史上2組目となる。
カテゴリーの異なる日本代表2人が今季4度目の「アベックゴール」で、チームも5連勝。開幕から21試合無敗で首位を独走する川崎Fがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)参戦のために不在の中、2試合多く残す名門クラブが充実の戦力で首位川崎Fを猛追している。
〈横浜で複数人がシーズン10得点以上〉
▼1994年(6位)
23 ディアス
15 メディナベージョ
11 ビスコンティ
▼1995年(優勝)
27 ビスコンティ
21 メディナベージョ
▼1997年(3位)
21 サリナス
12 城彰二
▼1998年(4位)
25 城彰二
13 サリナス
10 バルディビエソ
▼2004年(優勝)
12 安貞桓
10 奥大介
10 坂田大輔
▼2007年(7位)
14 大島秀夫
11 山瀬功治
10 坂田大輔
▼2013年(2位)
16 マルキーニョス
10 中村俊輔
▼2019年(優勝)
15 仲川輝人
15 マルコス・ジュニオール
11 エジガル・ジュニオ
▼2020年(9位)
13 ジュニオール・サントス
13 エリキ
11 マルコス・ジュニオール
▼2021年(現在2位)
11 オナイウ阿道
10 前田大然