コンサドーレ札幌のミハイロ・ペトロビッチ新監督(60)の手腕に期待が高まる。

 昨年12月7日に札幌・宮の沢のグラウンドを初訪問した。車で到着するやいなや、待ち構えた報道陣と笑顔で握手。一気に距離が縮まった気がした。シャッターを切るカメラマンにも構わず握手を求めていた。プロ野球担当から同月に北海道コンサドーレ札幌担当になったばかりの私自身、初めての対面となった。実績のある名将に親しみやすさを感じた。

 思いやりにもあふれる。バトンを引き継ぐ四方田修平前監督(44)は5年ぶりJ1昇格、16年ぶり残留と結果を残した。その功績を知るだけに「本来チームを率いていくのが普通だと思う」と複雑な思いものぞかせる。それでも「私が監督になり、私の下で仕事をする。それもサッカー」と、受け止めていた。

 初訪問の目的は予定ではコーチ陣との簡単な顔合わせのはずだった。だが、約3時間に及ぶミーティングとなった。なかなかクラブハウスから出てくる気配がなく、日が暮れる前に外での写真撮影を報道陣からお願いし、やっと中断した次第だった。「よくしゃべる」「熱い人だ」とスタッフが声をそろえていた。情熱がみなぎっている。

 どの選手も指導を受ける日を心待ちにしており、主力が続々とチーム残留を選んだ理由の1つが新監督のもとでのプレーがあったように思える。どんな化学反応が起きるのか、サポーターと一緒に私自身も楽しみでならない。

 ◆保坂果那(ほさか・かな)1986年(昭61)10月31日、北海道札幌市生まれ。13年から高校野球などアマチュアスポーツを担当し、16年11月からプロ野球日本ハム担当。17年12月からコンサドーレ札幌担当。学生時代は帰宅部でスポーツは見る専門だったが、現在趣味はゴルフ。

宮の沢を訪れ、笑顔でポーズをする札幌ペトロビッチ新監督(2017年12月7日撮影)
宮の沢を訪れ、笑顔でポーズをする札幌ペトロビッチ新監督(2017年12月7日撮影)